おとのば

LIVE(in the)HOUSE2ライブレポ

はじめに

涼しい夜がやっていた今日この頃。私にとっては夏の終わりを告げるような一大イベント「LIVE(in the)HOUSE2」がやってきた。
前回と大きく変わった今回のライブを例のごとくレポとしてまとめていきたいと思う。

よかったら、前回のライブレポも合わせて読んでみてください。
usg-0v0.hatenablog.com

ライブレポ

絵の具が流れた後、時計が映る。そこには20:02と表示されていた。この時計がこの後、大事な役割を果たすことになるとは思いもしなかった。

気付いたら画面には斎藤がいた。ギター持ち、そのままアンプのスイッチを入れる。これらの動作がかなり至近距離で見られるカメラアングルとなっていた。前回の「箱庭ロック・ショー」のアングルの評判がよかったから実現したのだろうか?そんなことを思っているうちに、斎藤がエフェクター押して絵の具をブチって切る。

マスターボリューム

カメラアングルがMVをイメージしたものになっていた。ギターを持つところからが演出の始まりだった。
どのアングルもとにかく近い、揺れている。
この曲を聴きたくて仕方がなかった私はこの上ない喜びを味わった。

MIDNIGHT JUNGLE

この曲の頭ではっきりするが、3人の距離が近いし向き合ってる。普通のライブではできないフォーメーションだ。「春が来てぼくら」の初回限定版についているスタジオライブを思い出させる。
”もったいない”というコーラスの鈴木の低音が心地よく響き渡っていた。
さらに、テキーラでオーバーなくらいな巻舌を披露する斎藤は、ラスサビ前のもったいないと繰り返すところでは「もったいなぁーい」と伸ばすことも。

fake town baby

間髪開けずに歌い始める。
あの狭いスペースでも田淵が良く動くし、”どこまでが本当で”のところで両手を思いっきり上げるのは普段のライブ通り。アカペラ部分はガッツリマイクを掴む斎藤だったが、その指にはピックが挟まれていた。
どうやら頭3曲をかっこいい激しい曲で固めて来たようだ。

UNISON SQUARE GARDENです!」とカメラをチラ見しながら名乗る。
曲間は田淵の手元が終始映されている。

「今日もMCなし!」そう言い放ち、すぐに歌い始める。

フライデイノベルス

2018年12月ぶりとなるこの曲。
落ちサビは斎藤にスポットライト当たる。
終始、田淵は首を左右に振りながらニコニコとしていた。
曲終わりにカポ取る動きのスマートさも見どころのひとつ。

ライトフライト

音源がかなり昔だから、かなり洗練されたように感じる。かなり大人なライトフライトという印象だ。
ギターがない部分があり、好きな方が多いイヤモニ触る仕草も多く見られる。
アウトロで斎藤田淵が向き合い演奏する場面もあり、生で見るライブが恋しくなる。

サンポサキマイライフ

なんだかメドレーみたくずっと音が繋がってる。この休む間もない流れ、ユニゾンは化け物だなと改めて思わされる。
お客さんがいなく、リズム隊2人のハイッが響き渡る。
斎藤にじわじわと近づく田淵。しかし表情1つ変えない斎藤だった。
そのときの鈴木は見守るかのような優しい笑顔。
2サビ後の間奏では田淵が片足を高く上げていた。よく見る風景。
そして、ここぞいう場面(ギターソロ)で斎藤の手元を映すカメラアングル素晴らしかった。
スタッフさんにヘッドホン付けてもらう鈴木もアップで映る。

like coffeeのおまじない

頭は、
やっぱり?(Get leady?) in the HOUSE!like coffee!!
だった。
”自慢気に彼が見せるsmall small door”で斎藤が田淵を見る(田淵はうさぎじゃないぞ)
2番に入ると、田淵が斎藤の目の前に立ち、やや下から見上げる。
2番サビでは「それはまるで…big bang!」でスティック打ちをする鈴木。その後もアレンジは続く。
「僕の世界に君が現れたこと」の辺りで田淵が鈴木の近くに来たからか、ドラムが音源と少々違った。
最後に”恋が始まるかも”と3回繰り返すところの2回目をリズム隊で歌っていた。久しぶりに聴くから今までもそうしていたのか、記憶にない。

23:25

ここで1度音が途切れる。ここまでノンストップで演奏していたということになる。
突如映し出された時計に”23:25”と表示されているという粋な演出がされた。ライブ前に時計が映し出された伏線をここで回収する。
曲中には、アップの田淵越しに斎藤というアングルが実現。3人向き合うという構図でライブすることが普段はないからレアだろう。
ここ最近のライブでもそうだったが、2サビ前からドラム手数多くなるのが、この曲の見どころだと思う。
ベースソロを下からのアングルで見るのは非常にかっこいいし、この曲のギターソロで初めて斎藤の笑顔を見た。基本クールな表情でいることが多い今日。
ラスサビで田淵が蹴りを入れる→鈴木立ち上がる→スティック打ち この曲は本当に楽しいと思わされる瞬間だった。
アウトロで田淵が斎藤に近づく→斎藤が笑顔でじわじわ逃げる。そうこうしていたら、曲が終わるころには通常時の斎藤、田淵と位置が逆になっていた。それくらいこじんまりとしたスペースで今日はやっている。


暗転し、斎藤の水飲みがドアップで映る。
そのままアコギに持ち変える。田淵もベースを別のものに持ち変える。THE KEBABSで使っているのと色味が似ているが別物。

静かにギターを弾き始める。そして途中でベースにバトンタッチ。ベースの音も優しい。
今までによく見ていたセッションとは違った優しい、夕方を想像できそうなセッションだった。

ぼくたちのしっぱい

鈴木のスティック打ちで始まる。同時にステージ上にたくさんのキャンドルが灯る。
この曲は、サビとそれ以外で強弱が大きく変わるところ聴きどころ。優しい声と力強い声を両方聴ける。
カメラアングルはこの曲も大事なところでベースの指元をアップで映すという大活躍ぶりだった。

チャイルドフッド・スーパーノヴァ

ワンツーワンツスリーという田淵のカウントで始まる。
まさかのアコースティックアレンジだった。このアレンジならではのアコギ本体を叩いて音を出す場面は味があったし、細かく叩くそのしぐさが若干、おねだりするちびっ子の描写を表してるようにも見える。
1番の見どころである笛は、涼しい顔で吹き、ブンって軽めに笛をとり歌い始める。

暗転し、ギター持ち替える。
茶のレスポールが登場。ライブで見るのは、私自身は初めてだった。

未完成デイジー

イントロにて青いライトが斎藤に当たる。次第に他のメンバーにも。
サビのベースが心地よい。普段使っているギター、ベースではないからか、音の丸みがいつも以上に強調されている気がする。
曲が終わってから、少し上を見つめてふぅっと息をつく田淵。この曲は、田淵にとってもとても大事な曲だったと思う。

ドラムソロ~セッション

暗転し、ギターをATELIER Zに持ち替える。そして、キャンドルをふぅって消す斎藤。
それを合図にドラムソロが始まる。鈴木の足元も映る。
ソロのあと、一度完全に音を止めてからセッションに入る。
鈴木が指揮をするように手をブンブン振る。そして、ソロやってる田淵や斎藤の方を見ながら笑みを浮かべる鈴木、ユニゾンの音は彼によって支えられてるのがわかる場面だった。

マイノリティ・リポート

この曲を真っ直ぐ前を見つめながら歌う斎藤にはなんか引き込まれる。彼の目力には歌詞の説得力を強める力がある。
サビで斎藤と田淵が全然違うことを歌っていて、その瞬間の斎藤の目がとにかく鋭かった。その眼差しの先には田淵がいた。

何かが変わりそう

間髪入れずに曲が始まる。
1番Aメロにてイヤモニ触る仕草がドアップで映される。
2サビ後の囁くようなリズム隊のコーラスのあとに入る”不意に響く誰かの声~”の斎藤のボーカルの力強さ。両者のギャップがたまらない。アカペラのユニゾン”涙がこぼれそうな夜だ”がこの曲の一番好きな部分でもある。
この曲に関してはリズム隊のマイクもう少し大きくても良いと思った。
アウトロでカポ付けてすぐさま…

10%roll,10%romance

1番のAメロで歌いながら笑ってしまった斎藤。その後も田淵の動きを目で追って笑ってる。だが、この後歌えないくらいの事件が起こるなんてこのときは誰も想像つかなかっただろう。
サビで左のイヤモニを外す。イヤモニを外すと、いよいよライブも終わりかな…と寂しくなる自分がいる。
2番になると、大きな口を開けながら田淵がカメラに近寄ってきた。

Catch up. latency

イントロのギターをミスっていて本人も苦笑いしてた。
2番”応答せよ”で田淵が指さすのを後ろから見られるカメラアングル。
間奏で田淵と鈴木が向き合いながら演奏していた。その後のギターソロでは、笑顔の斎藤と半分寝転がりながらベース弾く田淵という映像。
ヘクトパスカル忠実に低きに流れけり”の歌に合わせてスティック打ちする鈴木の笑顔も素敵だった。

crazy birthday

本日一番の事件曲。とにかくいろいろとぶっとんでいたのでその一部始終を…。
鈴木の巻舌から曲が始まる。ステージ前方で腕をブンブン回す田淵は通常営業。それらを見たからかいい笑顔の斎藤だった。
所々入る鈴木の巻舌の数々。
2番サビ前の”なくなくなくない”のギターは音源と違った。
Oh!say!ばかー!!!という感じだった。
ばかの後、駆け足で斎藤の方へ行き、ギターソロでギターにかなり顔近づける田淵だった。からの斎藤のマイクスタンドを持ち上げて誰も歌えない。そんなことに焦る様子もない斎藤はさすが慣れている。
ラスサビは酷い。自分のマイクを斎藤真横にセッティング。そこからマイクを低くし、自分の体制も低くしていく。そんな姿を見て、斎藤は歌えなくなることが何度もあった。最終的には斎藤の目の前で寝転がりながら田淵は歌ってた。”白目で見るお前の顔こそが全然笑えるぞ”で、斎藤と田淵がお互いを指さしていた。果たしてこれが本当に”大正解 なんだか今日は大正解”なのだろうか…
最後のセリフは原曲と同じ「おしまい!」のみ。意外とライブでこれは初めてでは?

オーケストラを観にいこう

あれだけふざけ倒したあとに歌う曲がこれって……。ちゃんと真面目モードに戻ってるのもなんかおかしかった。
オレンジの照明が綺麗だった。途中から紫になる感じは夕方から夜になるような感覚。
ラストのシンバルでステージ暗転という演出は、「MODE MOOD MODE」のツアーと同じで、あのころが蘇ってくる。

暗転して、お知らせが表示される。
9月19日(土)に「fun time HOLIDAY ONLINE」を実施するとのことだった。

画面がライブ会場に戻って斎藤の「おまけ!」という言葉を合図に曲が始まる。

Phantom Joke

回数を重ねてきてこの曲の精度がどんどん上がってきていることにびっくりする。
”華麗に舞って”という歌詞を合図に照明が華やかになる。
ギターのみのサビは斎藤に白いライトが当たる。ここの部分のライトは毎ライブ違うのも見どころ。



斎藤→札幌シャツ
鈴木→ミミガヒ―
田淵→よく着ている黒Tシャツ

あとがき

今回は本当にMCがなかった。まるでフェスのよう…。
そして、31位から70位という中間位のセットリストだったというのもあり、物好きのためのライブ感が前回にも増して強かったように思う。
私自身も特に好きだと感じる曲が多かった。これが生で聴けていたら…というくやしさもありつつ、こんな世の中でなければ演奏されていなかった曲も多々あっただろうから、これはこれでよかったのだろうと思う。
ライブが終わってもまた次が用意されている。なんて幸せなのだろうか…

2020.08.22「LIVE(in the)HOUSE2」
マスターボリューム
MIDNIGHT JUNGLE
fake town baby
フライデイノベルス
ライトフライト
サンポサキマイライフ
like coffeeのおまじない
23:25
ぼくたちのしっぱい
チャイルドフッド・スーパーノヴァ
未完成デイジー
ドラムソロ~セッション
マイノリティ・リポート
何かが変わりそう
10%roll,10%romance
Catch up. latency
crazy birthday
オーケストラを観にいこう

EN.Phantom Joke

 

田淵ブログの謎解きをしてみた

8.18 田淵ブログのヒント3が公開されましたので、それを踏まえて新たにカップリングの予想とアルバム曲の若干の変更をしています!

はじめに

ロックバンドを家で見る夏が始まっている。
その第2弾が8月22日「LIVE(in the)HOUSE2」であり、リクエストランキングの31位〜70位を元にセットリストを組むことは既に発表されているが、肝心のそのランキングが発表されていない。
8月になってから、田淵がブログでヒントを小分けにして出しているため、その謎解きをこの記事ではしてみたいと思う。

参考となる田淵のブログはこちらから
unison-s-g.com

謎解き

ネタバレになりますので、まっさらな状態でライブを待ちたい方は読まないことをオススメ致します。

シングル曲

まずはシングル曲について考えてみたいと思います。
前回、ランクインしていない曲はこちら

・マスターボリューム
・cody beats
流星のスコール
fake town baby
・10%roll,10%romance
・春が来てぼくら
・Catch up, latency

ブログによると、この中でランクインしているのは6曲であり、その中でセットリストに入るのは4曲とのことだ。更に「春が来てぼくら」は32位であること、そして今回はやらないことが発表されている。

私の考察だが、昨年、舞洲で披露されたレア曲にあたる曲は今回やらないのでは?と思う。前回のランキングだと、「harmonized finale」「センチメンタルピリオド」がそれにあたる。
それも踏まえて、私が予想したランクイン曲、セットリスト入りする曲はこちら。

・マスターボリューム
流星のスコール(セットリストには入らない)
fake town baby
・10%roll,10%romance
・春が来てぼくら(セットリストには入らない)
・Catch up, latency

とにかく「マスターボリューム」に飢えている人は多いと思うのだ。だからこそ、この曲に期待してやまない私がいる。

アルバム曲

アルバム曲については、各アルバム何曲入っているかというヒントが出ている。ということで、アルバム別に予想を立てていく。
ランクインしているという予想の曲には★を付けます。

新世界ノート

ランクイン1曲
アナザーワールド(109位)
センチメンタルピリオド(21位)
・さよなら第九惑星(24位)
・サーチライト
★ライトフライト
・箱庭ロック・ショー(9位)

そういえば昨年の4.15のライブでセットリストに入っていて話題になっていたなぁという根拠です。

ちなみにランクイン曲全部やるそう。

流星前夜

ランクイン曲なし
・流星前夜(76位)
・フルカラープログラム(2位)
・水と雨について
・2月、白昼の流れ星と飛行機雲
・MR.アンディ(18位)
・流星行路(29位)

なんだかんだで、前回ランクイン曲と昨年披露された曲が多いアルバム。だから今回はなしなのかなぁと。

UNISON SQUARE GARDEN

ランクイン曲2曲
・カラクリカルカレ
センチメンタルピリオド(21位)
・サンポサキマイライフ
・デイライ協奏楽団
・等身大の地球(25位)
・MR.アンディ-party style-(70位以下)
★WINDOW開ける
★マスターボリューム
・いつかの少年
・箱庭ロック・ショー(9位)
・クローバー(80位)

このアルバム2曲しかないのか!という驚きがあった。1曲は、シングル曲の考察から「マスターボリューム」が濃厚であるため、選べるのは残り1曲である。考えているときに、ライブで披露されてSNSが大騒ぎになったのは「WINDOW開ける」だったなと思った。この曲、近年では関東でしか披露されていないため、関東以外には聴きたくても聴けずにいる方がたくさんいると思う。
ラクリカルカレ推しの私はそちらも捨てがたいのだけど……。

こちらもランクイン曲全部やるそう。

JET CO.

ランクイン曲4曲
メッセンジャーフロム全世界
・コーヒーカップシンドローム
★チャイルドフッド・スーパーノヴァ
・cody beats
・気まぐれ雑踏
・キライ=キライ(74位)
★ライドオンタイム
・meet the world time
・夜が揺れている
・アイラブニージュー(28位)
★スノウアンサー
★23:25

これは順当に人気高そうだなと思った曲を選んだ。
スノウアンサーは隠れた人気曲って感じがします。

Populus Populus

ランクイン曲3曲
・3minutes replay
・kid,I like quartet(71位)
★プロトラクトカウントダウン
・きみのもとへ(14位)
・僕らのその先
・スカースデイル(10位)
・ワールドワイド・スーパーガール
★CAPACITY超える
・場違いハミングバード(13位)
・カウンターアイデンティティ
★未完成デイジー
オリオンをなぞる(5位)
シュプレヒコール〜世界が終わる前に〜

このアルバムの予想が1番難しかった。
選んだ基準は、最近聴けていないなぁという曲。「未完成デイジー」は毎週ラジオで聴いてるし、昨年のFTH7でしか最近は披露されていないから、順位高そうだなという予想です。
にしても、「kid,I like quartet」って、70位以内に入ってないのかという驚きったら……。

CIDER ROAD

ランクイン曲6曲
・to the CIDER ROAD(6位)
・ため息shooting the MOON(23位)
リニアブルーを聴きながら(22位)
★like coffeeのおまじない
★お人好しカメレオン
・光のどけき春の日に
★クロスハート1号線
★セレナーデが止まらない
流星のスコール(ただしやらないと予想)
・Miss.サンディ(89位)
★crazy birthday
・君はともだち
・シャンデリア・ワルツ(8位)

今回は6曲、既にランクインしているのは4曲という、ランクイン数最多を誇るアルバムである。恐るべしハリネズミ。私も特に好きなアルバムであるため、選ぶのは迷いがあった。ライブで聴きたいだから、今回はバラードを外してこのラインナップだ。

Catcher In The Spy

ランクイン曲5曲
★サイレンインザスパ
シューゲイザースピーカー
・桜のあと(3位)
★蒙昧termination
★君が大人になってしまう前に
・メカトル時空探検隊
・流れ星を撃ち落せ(81位)
★何かが変わりそう
harmonized finale(11位)
★天国と地獄
・instant EGOIST(30位)
・黄昏インザスパ

まず「天国と地獄」は確実に入っているだろうと思う。そして、「黄昏インザスパイ」はLIVE HOLICにて斎藤がソロでやっていたため、今回入っていないと思われる。あとは、フェスとか対バンとかでしか披露されていないレア曲と、最近では全くやってないのでは?とすら思う「君が大人になってしまう前に」を願望として入れた。

こちらからはたったの1曲しかセトリに入らないという全CITSファンが泣く話……。披露回数が少ないというと「君が大人になってしまう前に」だろうか。

Dr.Izzy

ランクイン曲2曲
エアリアルエイリアン
・アトラクションがはじまる(77位)
シュガーソングとビターステップ(12位)
マイノリティ・リポート
・オトノバ中間試験(19位)
・マジョリティ・リポート
・BUSTER DICE MISERY
パンデミックサドンデス
・8月、昼中の流れ星と飛行機雲
★フライデイノベルス
・mix juiceのいうとおり(4位)
・Cheap Cheap Endroll

パンデミックサドンデス」なんかは、私が初めてユニゾンを生で見た時以来、1度も聴けていない。それくらいレア曲だと思う。あとは、披露頻度で「フライデイノベルス」に落ち着いたけど、マイノリティが私的には捨てがたいです。

こちらからはランクイン曲全部やるそう。そもそもランクインしてる曲数が少ないのもあるだろう。

MODE MOOD MODE

ランクイン曲5曲
・Own Civilization
・Dizzy Trickster(75位)
★オーケストラを観にいこう
fake town baby
・静謐甘美秋暮抒情(16位)
・Silent Libre Mirage(ランク外とのこと)
★MIDNIGHT JUNGLE
・フィクションフリーククライシス
Invisible Sensation(15位)
★夢が覚めたら
★10%roll,10%romance
・君の瞳に恋してない(7位)

5曲だが、そのうち2曲はシングルとなるだろう。そして、まだ1度も披露されてない「夢が覚めたら」はランクインこそしているが、披露はされないと思われる。「オーケストラを観にいこう」はこの機会を逃したらもうやらないのでは?と思ってしまった。

その他アルバム曲

アンドロメダ
・徹頭徹尾夜な夜なドライブ(26位)
・夕凪アンサンブル
・プログラムcontinued

夜な夜なは置いといて、これらの曲が披露されることがあるのか、あったとしたら、奇跡のような話だなと思う。

カップリング曲

カップリング曲は10曲ランクインしているとのことだ。カップリング曲という大きなくくりになっているが、これ30曲を超える数なので予想は難しい。昨年のカップリング曲の人気投票と似通っているのか、ライブ見て良さに気付けた曲が多いのか…正直謎である。ということで、私の願望とか感触とかで勝手に予想してみました。

・5分後のスターダスト
ガリレオのショーケース
・一人思うは雨の中
★スノウリバース
★ギャクテンサヨナラ
・空の飛び方
・僕は君になりたい
・UNOストーリー
★over driver
・さよならサマータイムマシーン(27位)
★誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと
★さわれない歌
・三日月の夜の真ん中
★ラブソングは突然に
・ノンフィクションコンパス(72位)
・セク×カラ×シソンズール
★ピストルギャラクシー
・三月物語
・I wanna believe、夜を行く(17位)
・シグナルABC
・東京シナリオ
・RUNNERS HIGH REPRISE
flat song
・スノウループ
・サンタクロースは渋滞中
・リトルタイムストップ
・きみはいい子
・ラディアルナイトチェイサー
★Micro Paradiso!
・たらればわたがし
・ここで会ったがけもの道
★ぼくたちのしっぱい
・mouth to mouse(sent you)(20位)

私自身、「シグナルABC」と「UNOストーリー」が好きなのだが、これらを入れてしまうと、昨年のツアーで評判高かった曲を外さなければならなくなる…ということで泣く泣く外した。予想から外したからって、何かが起こるわけではないのですが。笑
「ぼくたちのしっぱい」は私も生で聴けたことがないので、披露されたら嬉しい限り。

後書き

ということで、ランキングの予想を独断と偏見で立ててみた。
ポイントは、昨年の舞洲で披露されたかどうか?だと勝手ながら思っている。
改めて、レア曲がたくさん入っているであろう次のライブが楽しみで仕方ない。

また田淵ブログが更新されたら、追記していきたいと思います。

前回のライブレポも合わせてどうぞ。
usg-0v0.hatenablog.com

LIVE HOLIC extra vol.4ライブレポ

はじめに

当初、3月に開催されることになっていた「LIVE HOLIC extra vol.4」だが、コロナウィルスの影響で中止となってしまった。私にとっては、初めて中止になったライブがこれだったため、大変悲しく思ったのは今でも覚えている。
それが、主催者の方々の思いの強さが実って、この度、アコースティック編成という形で開催する運びとなった。ライブの中止は、今でも悲しく思うが、普段見られない音楽を見ることができたという意味では、とても有意義な時間が過ごせたと思う。

ということで、斎藤宏介がバンドを代表してソロで弾き語りをしたライブのレポを記事にしたいと思います。
今回は、手書きとブログの融合です。

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トーク

今回のイベントは、転換の間も視聴者を楽しませてくれるトークが展開された。インタビュー形式となったトークの模様をまずはお届けしたい。

―本日はご出演いただき、ありがとうございます。
こちらこそ。

―本当は3月にZeppTokyoで5バンドで行うはずのライブだったのですけど、アコースティック編成ということで……
ねー、そうですねー。

―(出てくださり)ありがとうございます。
いえいえ。

―3月、4月の自粛期間、バンドとしてはどのような活動を?
バンドとしては完全に顔を合わせることもなく、それぞれがそれぞれの時間を過ごすという感じでした。

オンラインライブについて

UNISON SQUARE GARDENがオンラインライブをやるって、ファンの皆さんにとっては驚きだったと思うのですが……
あー、そうなんですね!

―どんな準備で臨んだか。
なかなか一言で言うのは難しいんですけど、今このご時世で配信ライブというと、自分たちの抱えてるファンに向けてのコンテンツだと思っていて、そういう人たちに今もUNISON SQUARE GARDENが動いてるというのを伝えるべくというのが1個と、あとはUNISON SQUARE GARDENがやってて楽しいよねっていう内側の大事なところも1個、それを満たすためにやりました。

―リクエストライブだったんですよね。
ファンからやって欲しい曲を3曲ずつ募って、それを元にセットリスト組んで……

―とても見応えのある2時間だったなと思うのですが、また8月にも予定してるという……
はい、そうです!

―今度はどんなオンラインライブになりそうですか?
ちょっと趣向変えて……
前回が東京のNHKホールというところでやったんですけど、ステージ上でできる最大限のことはやったかなっていう感じはするので、もうちょっと配信ライブならではのことをやろうかなって次は思っています。

「Patrick Vegee」について

―9/30にアルバムが……
そうです!!

―そのアルバムについて詳しくお聞きしたいと思うのですが、月並みですがどんなアルバムになりましたか。
めちゃめちゃかっこいいアルバムが出来ました。あの、8枚目になるんですけど、回数重ねる毎にずっと最新が1番好きでいられるっていうのはバンド冥利に尽きるなと思っておりまして。今回も漏れなく今1番好きなUNISON SQUARE GARDENのアルバムになってると思いますので、ぜひ聴いてほしいなと思っています。

―(アーティスト写真も)斬新だなと思っていて……
ねぇ、にんじんのオブジェがあるやつなんですけど……

―あれはどういう意図でにんじんに至ったのですか。
あれは、メンバーの言うことを「うん、いいよ」と言い続けていたらああなってました笑

―目立ってました。
うん、かっこいいですよねー!

―アルバムのタイトルの意味は?
よくわかんない……です。
うちのバンドって、ベースの田淵っていう奴が曲を作っているので、まあ彼の脳内にそういうワードがあったっていう。
だいぶUNISON SQUARE GARDENの中でもいろんな音楽をやりながら、今回はかなりミニマムというか、3人でしか出来ないようなことを、変にスケールをおっきくすることもなく、ちゃんと3人のまんまキバキバな演奏ができているので、すごいアルバムになっております。聴いてください。

今日の意気込み

―弾き語りライブの意気込みをお聞かせください。
意気込みね、ほんとに語弊なく言うけど、僕弾き語りライブをやるのがあんまり好きじゃなくて。ていうのも、それを生業としてる方に敵うわけないと思ってるから、やっぱりその弾き語りのために曲作ってツアー回って、またアルバムを作ってみたいなことをやってる方と比べたらそりゃあ劣るから、あんまり簡単な気持ちでやりたくないなというのはあったんですけど、今回に関してはその、今お話してる方なんですけど、どういう思いでこのイベントをやってるかというのを飲み仲間として知ってたので、そこに応えたいなということと、あとさっきも言ったんですけど、配信ライブってやっぱり、現状は自分の抱えてるファンに向けてのみのコンテンツだと思ってるので、今日みたいにちゃんと対バン形式でやるものをお客さんにも楽しんでもらえるというのは、これからの課題なんじゃないかなっていう風に思っていて、そこの取っ掛りみたいなものになれたらいいなと思っていますし、さっき内澤さん(androp)のライブを後ろから見てたんですけど、めちゃめちゃ良くて、なんかこう「うわぁぁぁ対バンライブだ!!!!」みたいな、それがすごく楽しくて。それがまたコロナが明ける明けない別にしても、当たり前にできてちゃんと商業的にもお客さんに楽しんでもらうという意味でも成り立つような世の中になったらいいなという風に思うので、それに向けての第一歩といいますか、やってみようかなっていう感じです。

―続いてのアーティストをご紹介頂きたい
はい、楽屋が一緒で「曲順全部言ってやる!」って言ったらすごい苦笑いされたんですけど、紹介したいと思います。続いてのライブアクトは緑黄色社会です!

ライブ


静かにループを作り、そのまま3つ重ねる。バンドでやるところのドラム、ベース、コードを弾くギターにあたるパートをループにしている。
そのまま歌い始めたのは、「meet the world time」だった。BPMはわりとゆっくりだ。ゆっくりではあるが、多くの人が想像している弾き語りとは全く違うものを彼はやっていた。
というのも、弾き語りでイメージするアコースティックギターではなく、エレキギターを使っていた。

曲中は、ほぼループに頼っていて、歌ってる時はギター控えめ。サビで初めてコード弾きをする。そして、サビ終わったらゴリゴリのギターソロだった。これもまた、弾き語りがイメージする演奏とは逆を行っている気がする。さらには1番と2番でギターが違う。この1曲で、斎藤宏介というギタリストの様々な姿が見られた気がした。

曲終わると、会場から拍手をもらい、初めて笑顔を見せる。安心したようにも見えた。

そして、ギターをエレアコに持ち替える。4月にFenderの動画で紹介されていたあのギター、さっそくお披露目されるのかと私の高揚感が止まらない。

UNISON SQUARE GARDENの斎藤宏介です。よろしくお願いいたします。出演者の方たちがしっかり見てくれてありがとうございます。
対バン最高っすね。」

と笑顔を見せながら挨拶をする。さらに意外な言葉が続く。

「友達の歌を歌います。」

歌い出したのはsumika「Lovers」だった。sumikaといえば、ユニゾンと同じくLIVE HOLICの東京公演に出演することになっていた。だが、今回はスケジュールが合わず出演できず。そんな彼らを思って斎藤はこの曲を選んだのだろう。
エレアコのアコギの音色を使って、アルペジオでしっとりと歌い上げる。
ニゾンの曲を歌っている時には見られない、譜面台をちらちら横目で見るその姿も新鮮だった。その顔すらも優しかった。
転調後の最後のサビでは、「離さぬように」というフレーズにアレンジある。そのアレンジと斎藤の声がまたマッチしていて甘いものを感じる。
歌が終わると同時にコードでアウトロを力強く弾きあげる。


譜面台から楽譜を持ち上げながら(裏にバツマークで磁石ついてた)、

sumikaのLoversという曲でした。
もう一曲友達の曲を歌います。」

と最低限のMCを挟む。

続いて歌ったのがNICO Touches the Wallsの「夏の大三角形」だった。昨年、突然活動を終えた、デビュー前からの仲であるバンドの曲だ。
こちらもアルペジオでしっとりと歌い上げる。友達の歌だから、言葉1つ1つ大事に。抑揚の付け方から、言葉の重みを感じた。


NICO Touches the Wallsの夏の大三角形という曲でした。
では最後にUNISON SQUARE GARDENの曲を歌って終わります。」

また、最低限のMCを挟む。
彼は、ステージ上で発する言葉に余計な要素が一切なかった。

アカペラで歌い始めたのは、「黄昏インザスパイ」である。最後は有名な曲、言ってしまえば「シュガーソングとビターステップ」とか「オリオンをなぞる」とかを歌うのかと思っていたので、意外性がありまくる曲選びに開いた口が塞がらない。
彼のアカペラは抑揚をかなりつけられていて、もうほかの人が入る隙がないくらいに綺麗に歌い上げられた。
2番からギター入る。ギターが入るまでも、ギターのネックを握ることが多く、普段ギターボーカリストとしてステージに立っているからこそ、ギターをひかないことに落ち着かないのかなと見ながら思った。

歌詞の言葉がどれも心に染み渡る。
この環境下、ネガティブになりがちな世の中であることを気にして選曲してくれたのかもしれない。
そんな彼の人間性が私は素敵だなと思った。

曲が終わると、
「ありがとうございました!」
とだけ言い、すぐにステージを去っていった。


備忘録
フェンダーの赤いストラト、この前のFenderの動画に登場したエレアコの2つ使い。
黒Tシャツ、靴はBIGMAMAの金井さんから貰ったというよく履いてる靴

メインで使用していたギターは、この動画内で特徴が説明されています。


ACOUSTASONIC TELE or STRAT ? Vol.1(前編)| 斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN / XIIX)

ACOUSTASONIC TELE or STRAT ? Vol.1(後編)| 斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN / XIIX)

あとがき

本来、3月に開催され、私も行く予定だったこのイベントが、新たな形として見ることができた。
それ自体がとにかく貴重なことだった。
近頃は、ウイルスの感染拡大のみならず、雨による世の中の混乱もあり、決して明るい世界で生きているとは言えない状態だった。だからこそ、音楽の力を借りたくなる。斎藤さんに限らず、今回素敵な音楽を披露してくださった出演者の方の力により、一縷の光が差した。
これだから、音楽好きは辞められないんだよねと改めて思う私でした。


LIVE HOLIC extra vol.4 another edeition 2020.07.28
1.meet the world time
2.Lovers(sumika)
3.夏の大三角形(NICO Touches the Walls)
4.黄昏インザスパ
 

「だから僕は音楽を辞めた」「エルマ」の考察

最近私は、ヨルシカの音楽を見つけて聴いている。前々から、なんなら今回取り上げるアルバムが発売されたときには既に知っていた、聴いていたという方にとっては遅すぎる出会いかもしれない。

それでも、出会うタイミングって、人それぞれであり、そのタイミングにも意味があるのかなと私は思う。
ということで、何か意味があって2020年にヨルシカに出会った私が、このアルバムを聴いて考えたことをまとめたいとどうしても思ったので記事にしよう。

アルバムについて

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今回取り上げるアルバムは、「だから僕は音楽を辞めた」「エルマ」の2作品である。いずれもコンポーザーのn-bunaが描く物語を軸に楽曲を書き下ろしたコンセプトアルバムとなっていて、この二作品は繋がっているものとなる。

だから僕は音楽を辞めた

音楽を辞めることになった1人の青年が、“エルマ”という女性に宛てた手紙や写真、楽曲をまとめたアルバム。初回限定盤には、青年が書いた手紙、写真が納められたBOXが付いていて、実際にその手紙を手に取って音楽の世界を味わえるものとなる。


だから僕は音楽を辞めた (Album Trailer)

エルマ

前作「だから僕は音楽を辞めた」の続編となる。前作の主人公の青年から送られてきた手紙に影響を受けたエルマが手掛けた楽曲をまとめたアルバム。初回限定盤は、エルマがその手紙を頼りに“エイミー”という青年が訪れた街を辿りながら認めた日記を実際に読みながら音楽を楽しめる。


ヨルシカ - エルマ (Album Trailer)

時系列

この物語は、4年に渡る上に、アルバムの楽曲順が時系列に沿っていないという複雑な作りをしている。
そのため、まずは時系列を整理してみよう。

以下、初回限定盤のネタバレがたくさん出てきますのでご注意ください。
ここでは、エルマが旅をしながら日記をつけるのを2019年と仮定して考える。

2016年

エイミーとエルマがカフェテラスで出会う。

2017年

8月8日辺り エイミーがバイトを辞める。
月日不明、夏 エイミーがエルマの前から姿を消す。

2018年

3月14日 エイミーが初めて手紙を書く。
3月21日 藍二乗
4月10日 4/10(手紙上 無題)スウェーデンに旅立つ。
4月24日 詩書きとコーヒー
5月6日 5/6(手紙上 無題)
5月15日 五月は花緑青の窓辺から
5月31日 六月は雨上がりの街を書く
6月15日 踊ろうぜ
7月1日 夜紛い
7月12日 パレード
7月13日 7/13(手紙上 無題)
8月7日 八月、某、月明かり
8月25日 だから僕は音楽を辞めた
8月31日 エルマ、8/31(手紙上 無題)
8月31日 エイミーが命を絶つ。

2019年

3月14日 車窓(エルマがスウェーデンに旅立つ。)
3月22日 夕凪、某、花惑い
5月1日 湖の街
5月28日 神様のダンス
6月30日 雨晴るる
7月8日 歩く
7月22日 森の教会
7月28日 声
9月3日 雨とカプチーノ
9月5日 憂一乗
9月6日 心に穴が空いた
9月12日 海底 月明かり
9月12日 ノーチラス
9月16日 エイミー
9月24日 エルマ、最後の日記を書き帰路に着く。

考察

出会い

この物語の始まりはエルマの日記から判断するに3年前の夏が始まる前と言えるだろう。
エルマが手紙を手にして旅をしているときに「四度目の夏が来る」と「エイミー」の歌詞で言っているためだ。

エルマの日記によると、2人が初めて会ったのは、雨の日のカフェテラスとのことだった。「エルマ」の歌詞によると、5月のこととなるだろう。
青年(以下、エイミーと表記)は、ずっと下を向き、鉛筆の尻で机を叩き、筆を走らせ、かと思ったら紙を睨む。テーブルの上の冷めたカプチーノから、随分と長い時間そこにいたのだろうとエルマは日記に綴る。
エイミーが何かを書いた紙をぐしゃぐしゃに丸め、屑入れに捨てる。その紙が縁から溢れ、更に風に乗せられてエルマの近くに転がってくる。それをエルマが拾い上げることでこの物語は始まるのだった。
エルマ作の「雨とカプチーノ」は、初めて出会った日を思い出しながら書かれた曲だろう。MVもその日を描写されたものとなる。


ヨルシカ - 雨とカプチーノ(Official Video)


この時、エイミーは学生とは考えにくい。バイトで生計を立てている。手紙で「何か仕事を見つけて、生活の合間にものを書いて」という記載があるからだ。バイトしている上でのこの言葉だからだ。出会ったこの時を23歳とする。そうすると、25歳で亡くなる。「八月、某、月明かり」で「人生27で死ねるならロックンロールは僕を救った」と歌っているが、27まで生きていることが考えにくいために出てきた歌詞だろうと思う。
この年齢設定だと、「詩書きとコーヒー」の「寿命を売るならあと2年」の2年後がちょうど27歳になる。


少し話が逸れたが、その後、2人は駅から離れた施設の公共広間でピアノを弾き合う。この施設がある場所、そして当時エイミーが住んでいた土地、2人が出会ったカフェテラスが恐らく小平だろう。小平駅から少し離れたところに富士見通りが存在する。「八月、某、月明かり」の歌詞に出てくる場所だ。

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↑赤線が引いてある道が富士見通り
小平市の青梅街道と東村山市富士見を結ぶ道。
青丸が公共施設で、近くに病院も存在する。


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他にも東伏見(西東京市)、関町(練馬区)が歌詞に出てくるが、それらは後ほど触れる。

音楽を辞める日

あくまで考察だが、病気が分かってからのエイミーは、少しずつ身辺整理を始める。その中のひとつとして、エルマの前から姿を消し、バイトも音楽も辞める。その後の約半年間は物語のどこにも描かれていない空白の時間となるが、残りの人生をどう過ごすか、考えをまとめていたのでは無いだろうか。この頃のエイミーは、小平市から練馬区関町に引っ越す。4月頃に書かれた詩や手紙に出てくる地名だ。関町はマンションくらいしかエピソードとして出てこないし、エルマの存在感がないように感じたため、この時期の引越しとなると私は考えた。小平から関町は離れているため、エルマにとっては街から姿を消したという捉え方になる。

概要はこんな感じだ。詳しく見ていこう。


8月頭、エイミーの手紙によると8日辺りだろうか。
この日、エイミーはバイトを辞める。些細な失敗で怒鳴られながら、「残りの寿命はたったのこれだけですと限定された時」のことを考えていた。そのとき既に彼は決めていたのだと言う。


「この夏(当時からすれば1年後)に全て終わらせる」


この出来事が、「八月、某、月明かり」にて描かれる。そして、3/14の手紙に書かれた「始まり」となるだろう。今後の人生について考える日としての始まり。
荷物もそのままに飛び出し、東伏見から小平まで無心に自転車を飛ばす。途中、胸の痛みを感じながら。小平での生活に区切りを付けようとしたのも、この時からではないだろうか。
何処か遠くへ行ければよかったと思ったエイミーは、半年後に本当に遠くへ行ってしまう。

数日後、エイミーは東伏見駅の前のロータリーで路上ライブをする。それはバイトを辞めた後のことで、惰性で曲を書いていたと手紙で述べる。
そういえば、彼のバイト先も東伏見であった。なぜ路上ライブの場所にバイト先からさほど遠くない場所を選んだのか。
音楽をやっている自分を知人に見られる覚悟をしてなければできないことだと思うが、彼にはその覚悟がありつつ、惰性でやっていることでもあるので、その辺をどうでもよくも思っていたように感じる。

立ち止まって数分間、彼の奏でる音楽を聞いていた中年の男性がいた。その男性の感想はたった一言、「つまんない歌だな。」だった。
そのときに彼が思ったこと、それは……

どうでもよかった。

この日の出来事について、5/17の手紙には

作品を笑われたならその場でそいつを殴り飛ばしてやれたら、それだけで良かったんだ。自尊感情の裏に隠れて流す涙なんてのは、慰めにもならない、本当の毒だ。

と綴る。6/26の手紙によると、以前はプライドがあって、作品を貶されれば怒りが湧いてきたという。しかし、どうでもよく感じてしまうということは、惰性でやっていることの表れであり、自分の音楽への考え方に多少なりとも疑問を感じていたと思う。

「あの日に見た夜紛いの夕暮れを、僕はまだ忘れられないままでいる。」から誕生した曲が「夜紛い」であり、この歌詞には、路上ライブの後の帰路での気持ちが描かれている。


そのときに彼は自分の音楽への考え方をやっと思い出したという。

昔は、「売れることこそがどうでもよかったんだ」という思いで詩を書いていた。言わば、評価や名声、お金や権力なんてどうでもよく、本当に自分の為だけにものを作ってきたヘンリーダーガーの考えだ。
しかしエイミーは次第に、「認められたい」という理由でものを作るようになっていた。「他の人が認められれば、妬みを原動力に創作を続ける」と述べる。この頃の彼は、オスカーワイルドの芸術至上主義の「人生が芸術を模倣する」という考えに同意しながら音楽をやっていたので、自分の音楽が「そのまま人生に紐付いてしまう」というオスカーが否定したものに近い状態が苦しかったのだと言う。

しかし5/29の手紙には、認められるためにやるという彼の音楽への在り方が「間違っていると解った」と書かれている。
ただただ認められたくて、芸術至上主義の考えに同意し、自分の人生と切り離した音楽を作ることに間違いを感じたのだろう。
その手紙が8/25に書かれた「だから僕は音楽を辞めた」の詩に、音楽を辞めた理由に繋がる。


ある夏の日、エルマがいつもの小平の公共施設へ行くと、エイミーがピアノを弾いていた。ただ、彼がエルマの姿に気付いたら辞めてしまう。「もう君の方が上手くなったからね」といい、エルマにピアノの前に座らせる。

既に音楽を辞めていたと考えても良いだろう。
「辞めたはずのピアノ 机を弾く癖が抜けない」という「だから僕は音楽を辞めた」の歌詞から、辞めたのに体が勝手に動いてしまう、そんな感覚でこの施設のピアノを弾いていたのかもしれない。
だから、エルマの姿に気づいてすぐ辞めてしまう。

その日、エイミーは2つの話をする。
・音楽はどこから来たのだろう?
・作品の価値を決める芸術の神様の話
の2つだ。
要約すると、「芸術の神様は、全ての音楽に何処までも公平に価値を付けてくれる。なら、僕たちの音楽は?人生を音楽に捧げたら、僕の人生の価値は何処にあるんだろう。」とエルマに零す。
その言葉を最後にエイミーは、エルマの前から姿を消した。エイミーはこの日を最後に小平を出る。それは夏の初めの出来事だった。

最後にエイミーがエルマにリクエストした曲は、鐘の意味を表すリストの「ラ・カンパネラ」だった。
エイミーは、リストをよく弾いていたという。
この少しに前に、エイミーが病院から出てくるのを見かけたエルマは、彼が病気を患っていて、もう長くないということを知っていた。

エイミーの旅立ち

3/14 ふとエルマを思い出し、手紙を書き始めた。
「一日は呆気ないほどに短いし、ただ生きるにも長い。」というエルマが言った言葉を思い出し、音楽で人生を終えるには時間が足りないと気付いたのだろう。夏で全てを終わらせるのだとしたら、もう半年も残っていない。

手紙では、「行く」を「往く」と表記する。「往く」は元々「往ぬ」という言葉であり、死ぬこと、時が過ぎることを意味していた。手紙では、二つの意味両方を込めているように思う。

エイミーがまた詩を書こうと思ったのは「エルマの詩を見たからだ」と8/31の手紙で言う。エルマの日記には、詩を見せたエイミーに「嫉妬するよ」と言われたことが書かれている。

エイミーは、この数日後に「藍二乗」という詩をかく。
そして4月にはマンションを引き払い、人生最後の旅と称し、スウェーデンへ向かう。幼少期を過ごしたストックホルムをはじめ、様々な地を歩きながら、音楽をやる、手紙を書く。そんな日々。
そして夏の終わりに、昨夏決めた通り人生を終えるのだった。

まず触れておきたいのは、エイミーの音楽の変化だ。
これまでのエイミーといえば、「人生が芸術を模倣する」という考えの元、とにかく認められたいという思いから音楽をやっていた。だから、人生と作品は切り離した位置にあった。それでも、どうしたって自分の人生に結びついてしまうのがエイミーの音楽であり、本人は苦しんでいたようだが……。
ただ、手紙を書き始めてからのエイミーは少し違う。


藍二乗

ただ、ただ君だけを描け

「藍二乗」の歌詞だ。
歌詞にはエルマという名前も登場するし、「君だけが僕の音楽なんだ」と意図的に自分の内面や人生を描いた詩となっている。
旅に出るというのは、気持ちを切り替えた意思表示に思える。その証拠に4/10の手紙にも「音楽がどうとか、売れないだとか、生きるのが苦しいだとか、本当にもういいんだ」と綴る。
この旅で見たものだけで詩を書く。そして随所に現れる想い出の数々。エイミーはエルマを想い出にし、詩として描くことで自分のものにしようとした。
エルマは、エイミーの音楽を模倣している。エイミーはきっと、それに気付いていた。その上で「君だけが僕の音楽なんだ」と言ったのは、エルマの人生は、エイミーの音楽という芸術を模倣したもの、すなわち、エイミー自身が支持している芸術至上主義の考えそのものだったからだろう。
だから、エルマの詩を見て、詩を書くその手、ピアノを弾くその手に対して「君の指先には神様がいる」と思ったし、そんな彼女を想い出として形に残そうとした。それは今まで苦しんできた「人生に紐付いた音楽」を自分の音楽として、自分の人生そのものとして扱うことになる。
この部分に気持ちの変化が伺える。
今までのエイミーには考えられなかった音楽だろう。


ヨルシカ - 藍二乗 (Music Video)

後に、どんなに想い出として残そうとしても、エルマの人生はエルマのものであることに、「だから僕は音楽を辞めた」を書きながら気付く訳だが……。


旅の途中で、人生の最後を決めた場面が登場する。
「五月は花緑青の窓辺から」
人生も例外ではなく「だらだらと惰性で続く物語は美しくない」とするエイミーは自ら命を絶つのだが、その時に使われたのが花緑青だった。別名エメラルドグリーン。有毒の人工染料である花緑青を飲んでそのまま海に落ちた。

5月の時点で最後の瞬間を決めていたことがこの歌詞と5/17の手紙で伺える。

後にエルマの日記で明らかになるが、エイミーはこの旅で「負け犬にアンコールはいらない」に収録された楽曲も合わせて製作している。これらの詩は、エルマへ書かれたものではなく、自分宛に書いたものではないか。だからエルマへの手紙として箱には入れなかった。

8/31
エイミーがこの日付で遺した手紙、詩は3枚ある。そして、日付こそ書かれていないが「ノーチラス」もこの日となるだろう。
それらはどの順で書かれたものなのか。
この頃には、万年筆のインクがほとんどない状態となり、「インクが切れた」と書かれた手紙もある。そのためインクの残量から、書いた順番を探ることができる。

エルマ→「無題」の「芸術狂いの醜い化け物。」まで→涙が滲んでいる8/31と書かれた手紙→ノーチラスのタイトル→「無題」の「そうだ、結局僕には音楽しか……」

という順番になる。同じ8/31でも、箱に入っている位置が全然違うのもこの順番のせいだ。「無題」だけ1番上にあり、あとは1番下。本来なら、涙が滲んだ手紙で終わりのつもりだった。だから、ノーチラスの歌詞はギターケースの中へ。そのギターケースに一緒に入れるつもりだった「無題」は最後の一文を書いた後に、やはりエルマに見て欲しいと思い、急遽箱に入れ、1番上になってしまった。

一通り書き終えた後、花緑青を飲み、藍色の海へ沈んでいく。エルマは同じ海で飛び込んだ時に、「日光が月明かりのように海中へと挿して、綺麗」と日記に記す。
エイミーはエルマの詩に月明かりを見たと言っていた。
彼は生前、ネガティブな感情が働いた時にはいつも、月明かりに照らされていた。朝と夜だったら、どちらかというと夜の方がネガティブな要素が強いと思う。そして朝に見る月の光は、そこまで強いものでは無い。夜だからこそ無謬に輝いて見えるもの。
エイミーが弱さに沈んでいる時に助けられた存在、辞めたはずの音楽をまた始めたくなるくらいに救ってくれた存在。それがエルマであって、夜に光る月明かりのようだった。

エイミーは最後の日、月明かりを海の底から見たのだろうか……

エルマの旅

エイミーの手紙を受け取ったのが秋の終わり。それから4か月くらい経った頃、エルマもまたスウェーデンへ旅立つ。エイミーの部屋から盗んできた手帳と、彼を真似するように使い始めた万年筆を持って。

エルマが日記をつけるのには意味があった。
一つは、エイミーの模倣だ。エイミーがかつて同じ国を旅したときにしてたことと同じ道を辿る。松尾芭蕉に憧れる与謝蕪村のように。
もう一つは、エイミーとの思い出が少しずつ頭の中から漏れ出していくのを恐れたため。少しでも漏れ出さないように入口に栓をするという意味で日記をつけている。そのため、過去の思い出を振り返る内容を書いたページには封書の口を閉めたことを強調する「〆」と必ず書かれている。

旅の途中でエルマは同じ老婆に3度会う。意図的ではなく、偶然に。その老婆が表す意味とはなんだろうか。
答えは書かれていないため憶測となるが、エイミーの祖母に当たる人物ではないだろうか。彼は幼少期をスウェーデンで過ごしているため、祖母がここにいるのはおかしくない。そう仮定すると、初めて出会ったときに老婆が見せてくれた写真に写る人物は、エイミーの祖父、父親とその兄弟(エイミーにとっては叔父、叔母)となる。老婆がエルマを知っているかというと、恐らく知らないと思われるが、何かの勘が働いてエイミーにとって大切な存在であることに気付いたのだろう。2度目に会ったのは、教会の墓地だった。その中のひとつに老婆が手を合わせたときに、エルマは写真に写っていた老齢の男性に手を合わせていると感じたようだが、それがエイミーの墓だったのかもしれない。最後に会ったのは、日本への帰り道の港だった。老婆は、エルマの後ろを指さして笑っていたが、そこにはきっとエイミーがいた。彼の魂は、エルマとともに日本へ帰る。

エルマの日記が急展開するのは8/27だった。この日、エルマの中で人生を終えたくなるような衝動に駆られたのだろう。
彼女は、エイミーの影を見た。そのまま彼に導かれるように歩みを勧め、海に出る。そこにある桟橋から海に飛び込んだのだ。
しかし、エイミーがエルマを救う。

彼が使っていた万年筆を海の底で見つけたからだ。

その後、岩陰で彼の鞄を見つけた。その中にはエイミーがいつも使っていた手帳があった。内容はエルマへの手紙と変わらないものだったが、「負け犬にアンコールはいらない」の楽曲と思われる詩が書かれていたのと、「エルマ」というタイトルの詩がそこにはあった。

エルマに収録された曲のほとんどが9月に書かれている。そう、エルマはエイミーの遺品を見つけたことをきっかけに、8月の何も書けない状態から一転、彼との思い出や詩がたくさん頭に浮かぶようになった。
特に9/3「雨とカプチーノ」、9/5「憂一乗」、9/6「心に穴が空いた」は彼との思い出、彼が使った言葉をふんだんに盛り込んだ楽曲となる。

9月7日にも例の海へ行く。
散策する中で、先日エルマが飛んだ桟橋とは違う桟橋を見つける。そこにはエイミーのアコースティックギターがあった。そのギターケースの中から出てきたのが「ノーチラス」の歌詞だ。
ノーチラスは、エルマに収録された曲だが、詩を書いたのはエイミーとなる。

物語のその後

エルマは最後の日記を書いたあと、日本に帰国する。自分だけ歳をとる選択をした。
エイミーに言われた言葉に「いつか君は大きくなる。とても良い作品を書く、音楽家になれる。」があり、それが背中を押す形となる。

エルマは、9/12の日記に「貴方が残した詩で音楽を書きたい。」と綴った。それを実現させたのが、「ノーチラス」だった。エイミーが書いた「ノーチラス」は詩のみで、音がなかったから。


ここからは私の考えとなるが、ヨルシカはエルマの音楽を具現化した存在と思える。
「だから僕は音楽を辞めた」に収録された楽曲のMVに出てくる人物は誰も歌詞を口ずさむことがなかった。しかし、「雨とカプチーノ」「ノーチラス」では、MVの中のエルマが歌詞に合わせて歌っているのだ。suisの歌声がエルマそのもののように……

更に、エイミーと思われる男性の顔はいつも何かに塗りつぶされていた。エルマの記憶の中から、彼の顔が少しずつ消えていて思い出せなくなっていることの表れではないだろうか。


ヨルシカ - ノーチラス (OFFICIAL VIDEO)
ノーチラスは、エイミーが歌詞を書いているシーンが映し出されているため、彼も口ずさむ描写がある。

エルマは帰国後、エイミーの音楽や思想を引き継ぎ、世に送り出す役目を担う。今まで、エイミーの模倣ばかりしてきたエルマが初めて何かをしたい衝動に駆られたのだった。「夏草が邪魔をする」は、2人が共に過ごした時に作られた楽曲かもしれない。エイミー作「ノーチラス」に「夏草が邪魔をする」、エルマ作「夕凪、某、花惑い」に花火、幽霊、「神様のダンス」には「君のいない夏に咲いた」という言葉が登場する。
「負け犬にアンコールはいらない」は、エイミーの鞄の中から出てきた手帳に記された詩である。これらは、エルマも知らないものだったため、エイミーがエルマと会わなくなった頃に書かれたと考えられる。「ヒッチコック」は、エイミーの心情を表しているかのようだ。
さらに、エイミーから受け取った手紙や詩を形に残したのが「だから僕は音楽を辞めた」であり、「私の書いたものくらい、私で終わらせたい。」という想いから、「エルマ」というアルバムを最後に出す。4枚を通してエルマは、月明かりを探す。
感情表現が豊かすぎるsuisの歌声は、エルマだからこそのものだ。


私は、ヨルシカが芸術そのもののように感じたのだが、エルマという違う人物の存在が2人の中にあったから、そう思わせていたのかもしれない。

あとがき

発売から1年近く経っているアルバムについての考察ですので、既に同じことを考えて文字に残している方がいるかもしれない。
ただ、私はこの記事を書き終えるまで、他の方の考察を読めずにここまで来たので、これはあくまで私の考えという記事になります。

書きながら、過去の作品とこの2枚のアルバムの繋がりを感じる要素がたくさん出てきた。しかしそれをここに詳しく書いてしまうと、恐ろしい文量になってしまうので、盗作を聴いたあと、改めて記事にしてみたいなと思った。

その「盗作」だが、トレーラー映像を見た時に、あぁ、そこにはもうエルマはいないのか……と心無しか寂しさを感じた。でも、何かしら繋がりがあるような気もするので、その繋がりがエイミーとエルマの新しい発見になるかもしれないという期待感もある。

8/31のあとで、エイミーの手紙を拾い、日本に送ったその本人が次の主人公かもしれないし……
音楽泥棒が関わっていた少年は幼き日のエイミーで特典の「月光ソナタ」はエイミーが弾いたものかもしれない。


全ての作品が何かしらの形で繋がりをもっていること、そしてアルバムひとつひとつに物語が存在していること。
ヨルシカの音楽に出会ってから、音楽にできることは無限大なのだと感じた。だから音楽は面白い。

ヨルシカ初となる配信ライブ「前世」のライブレポと考察も記事にしました。合わせてどうぞ。
usg-0v0.hatenablog.com

USG2020 LIVE(in the)HOUSEライブレポ

はじめに

待ちに待ったライブの瞬間がやってきた。
あまりにもライブがない生活が長く続いたため、ないことに慣れ始めていたが、やっぱりないと寂しいのがライブだ。
彼らもまた同じだったかもしれない。
2020年初のワンマンライブがオンラインで行われた。そして、終わると恒例の情報の嵐。この感じが懐かしくて、忘れかけていた大事なものを取り戻した気持ちになったので、忘れないためにもライブレポとして残しておきたい。

ライブ終わりのオフショットを公開するのはなかなか珍しいことだと思う。

ライブレポ

各曲についてとMC、そして私が考えたことを以下では書いていきます。
まだアーカイブが見られますので、ここを見てほしい!!という部分も入れています。ぜひ参考にしてみてくださいませ。

mix juiceのいうとおり

絵の具が終わった後、沈黙があり、いきなり斎藤、田淵のハモリによるサビからライブがスタートする。その後、イントロに戻るといった流れだった。
ラスサビで田淵が思いっきり手を上げるなど、ライブの楽しみ方は観客がいようともいなくとも変わらない。
斎藤の歌い方にもアレンジが入る。「右往左往したぁいっ!!!」を原曲より短めに、叫ぶように歌ってこの曲を締めた。

「おまたせっ」という斎藤の言葉のあと、すぐに始まったのが…

オトノバ中間試験

メンバーのテンションも上がっていく。そこそこのソーシャルディスタンスを保ちつつステージ上を動き回る田淵がそれを物語っている。
サビ前の「Hey,dead or alive!」というコーラスを疑問形のように伸ばす鈴木。
2サビ後の間奏は距離保ちつつ3人向かい合う。これぞユニゾン!という感じがした。

桜のあと(all quartets lead to the?)

間髪開けずに鈴木のカウントでスタートする。このライブ、ほとんど曲間がなかった。だからこそ、かなりの曲数ができたように感じる。
1Aでくるくるまわりながら斎藤のところに行き、鈴木と向かい合ってから定位置に戻る田淵を見ていても、普段のライブと何ら変わりなく楽しそうであった。「一斉のせで魔法も使えるよ」 でグーにした手を胸にあてる田淵、「僕が歌えば四重奏」でスティックまわす鈴木の姿も印象的だった。
最後に本人も触れていたが、なんだか斎藤が高音を出しずらそうにしていたのがこのとき気になった。


「MCなし!UNISON SQUARE GARDENです!」
水飲み後にそう言い放ち、間髪空けずに流れたイントロが…

きみのもとへ

この日の前に「きみのもとへ」を生で聴いたのが2018年12月だったため記憶が定かではないが、2Aの頭のギターがギュイーンってなるやつ(語彙力がない)、今回が初めてのアレンジではないだろうか?
間奏で華麗なステップを魅せる田淵、「instant EGOIST」を思い出す。
アウトロ途中でコーラスをしながらスタッフに目で合図→ヘッドフォン装着という流れだったが、このライブはとにかくヘッドホンの着脱が多いように感じた。

君の瞳に恋してない

だいたい頭か最後辺りにくるこの曲が5曲目にくるのは珍しい。
バスタオルを任される場面での田淵の笑顔、1サビ後にメンバーを見て満面の笑みを浮かべる斎藤。とにかく見ていて幸せになれる曲NO.1だと思う。
2サビ後の間奏では、いつものごとく何かが起こる。普段田淵がやっている何かを釣り上げるような動きを斎藤もやることで2人の動きがシンクロしていた。更にギターソロでどこにいくかを二人が目配せして考えている模様だった。結果的に、斎藤→上手前でギターソロ、田淵→中央前でしゃがみながら斎藤を見るという形になる。ソーシャルディスタンス。それはさておき、観客なしでも前に出るという普段のライブの動きが見られたのはこれまた、感動要素であった。と、そこまではよかったが、2人ともラスサビに間に合わなくなりそうで小走りで戻っていた。これも、動きといい、走る方向といいシンクロしていた。
鈴木のヘッドフォンは忙しい。ドラム叩きながら片手でヘッドフォンを外していた。

オリオンをなぞる

セッションからスタート。そのセッションがどこか「リニアブルーを聴きながら」を思い出させるものがあった。そして、こんな事態になっていなかったら絶対に実現しなかったセトリとなる。
この曲では、鈴木が存分に楽しんでいるのが伺えた。2Aのドラム手数多いし、コーラスを叫ぶように歌うシーンもあり、アウトロでは、連続スティック回し。

さて、ランキングがこうさせてしまったセトリがこちら。

I wanna believe、夜を行く

オリオンのアウトロ最後の音と繋がる感じで、B面ツアーと同じように斎藤がいきなりサビを歌うという始まり方だった。
ニゾンは普段、ライブでカップリング曲をやらない。特別な事情がない限り。その特別な事情が生じたのが今回のライブであった。昨年のB面ツアーは、シングル曲、アルバム曲を封印していたため、オリオンをなぞるとこの曲が同じライブで聴けるというのが実現しなかった。
この流れは、「TIGER&BUNNY」が好きな方にはご褒美のようなものとなったと思う。
落ちサビは、かなりためて、大事に歌われていた印象だった。
このしぐさを好きとする方もちらほら見かけるが、ラスサビで斎藤がイヤモニを触る。おそらく、高音が出しずらいから気になってしまったのだろう。
最後の音は伸ばして、これまで続いていた流れを切るようにタイミングを合わせて音を止めていた。

暗転し、間が空く。

スカースデイル

最初のギターをアルペジオで軽く弾く。
その後、少し間を空けてから、斎藤の弾き語りで始まる。BPMやや遅め。コーラスもなし。照明が斎藤のみに当たるという演出だった。
ひとつひとつの言葉をとても大事に歌っていて、「(目に見えない確かな)魔法」は消えてしまいそうな儚さがあった。少し間を空けてサビへ。
1サビ後に鈴木のスティックでカウント、3人でのスカースデイルが始まる。BPMも元に戻る。
間奏の鈴木の笑顔、そして2Bで天を仰ぎ、笑顔と涙を堪えるかのような表情が混ざった田淵の顔はずるかった。これまでずっと田淵が作ってきた曲を使っていたユニゾンで突如斎藤が作った曲が表題曲となったのだから、きっとメンバーそれぞれにいろんな思いがあって、そんな日々を思い出しながら歌っていたのだろうと思った。

静謐甘美秋暮抒情

ライブの中のバラード部分がここだった。
斎藤の声が染み渡る。個人的にこの曲のイメージカラーはオレンジだったから、青い照明に照らされて歌っているのは意外性があった。

mouth to mouse (sent you)

暗転して少し間を空けてから始まる。
こちらもカップリング曲だ。しかも昨年のツアーでは、ファンクラブ限定の公演で数回披露されたのみ。だからこそ、聴きたいと感じた方が多かったためにセットリスト入り。
ギターがないところでしっかりとマイクを掴む斎藤の姿が印象的だった。(斎藤さんがこのしぐさをするときって、力強く歌うイメージがあるんだよね)
この時代に「楽しいことだけしか見つからない そんな時が来たら教えてね」という歌詞はやはり響く。

暗転
たかお上着脱ぐ。より一層気合いが入った瞬間だ。
それもそのはず、だって次は…

ドラムソロ〜セッション

ワンフレーズやってから、斎藤のセリフ「オンドラムス タカオスズキ!」
途中、頭にカメラを装着し、鈴木目線でドラムソロが見られる仕様となった。近くで見るからこそ分かる手足の動きの激しさに息をのんだ。そして何よりも、ドラムソロ中の鈴木の笑顔だ。本気でドラムを楽しんでいるのが伝わってきた。
その後はセッションだ。
これまで青系のライトばかりだったのが急に赤みが入る。
ベースソロ→ギターソロ
間髪入れずそのまま、ランキング1位の曲が始まる。

Phantom Joke

この先はモニターも使う演出となる。
本当にこれはドラムの休む間がない。コーラスも多いから田淵もあまりマイクから離れられない。
斎藤はこの曲でも高音が辛そうだった。3人がそれぞれこの曲に立ち向かうような意志の強さが垣間見えた曲だった。
落ちサビで斎藤に白いライト当たるのは、幻想的。

to the CIDER ROAD

前曲とガラッと雰囲気を変えてくる。
「おーいぇい!」の田淵のコーラスが地声だったし、鈴木の声は低かったから、音源とは違うライブならではの音が聴けた。
私自身も投票するくらい、この曲が聴けるまで死ねないくらいの大好きな曲だったため、2020年のUNISON SQUARE GARDENの演奏でこの曲が聴けたことがとにかく嬉しかった。サイダロツアー、CITSツアーと比べても音の厚さが格段に良くなっている気がする。
ちなみに鈴木のヘッドフォンは、イントロのみ着用という使い方だった。

場違いハミングバード

前曲のアウトロの最後の音で目を見開いてタイミングを伺い、カウントをする鈴木。その回数2回。相変わらずBPM速い。
イントロで中央前を陣取る田淵、サビで頭を振る田淵、「さあ こちらのアドレスまで」で両手を挙げる斎藤、アウトロで立ち上がり、叫ぶ鈴木。それもちゃんと舌打ちに被らないように。ユニゾンといったら、この曲だなぁ…としみじみ思った私でした。
この日の「1,2,3」「ワンモアタイム」は今まで一番力強かった。

シュガーソングとビターステップ

「こんな日常を平和と見間違う」で手が動く斎藤。この歌詞は何だか今の現状にしっくりくる。こんな世の中になってしまっても、慣れではないがそれなり楽しいことを見つけているので、平和と見間違いがちだと聞きながら感じた。
2Aの「こっちを向いてよ」のコーラスは、間に合わないというより忘れてた田淵だった。
間奏にてエフェクター踏む斎藤の足が真上から映るカメラアングルとなる。普段のライブでは絶対に見られないアングルなだけに新鮮だった。
「生きてく理由をそこに映し出せ」のサビで鈴木が立ち上がる。シュガビタではいつもやっていることだから、なんだか懐かしさを覚えた。

箱庭ロック・ショー

この曲のカメラアングルはメンバーの表情中心になる。ほとんど休む間もなく演奏し続けているメンバー3人だが、アップで映される表情は、疲れが見えてこないくらいにライブを心から楽しんでいる様子だった。
2サビ後の間奏で田淵が軽く跳ねながら斎藤に近寄る。そのまま向き合って演奏していた。

フルカラープログラム

イントロにてしゃがんでスピーカーに寄りかかる田淵。
Aメロのギターのみのところにスティックうちが入るドラムアレンジを鈴木が仕掛けてきた。2サビでは手数が多い。

この曲は演出で感動した。
落ちサビの「そうだ」で一時停止する。そのまま斎藤はマイクを少しずらす。この時点でピンとくる方もいるかもしれない。
そのまま斎藤はマイクを通さずアカペラで「涙 キラキラ 西の空に光る モノクロでは説明できない」までゆっくり、丁寧に歌い上げる。

ここでマイクを戻し、
「完全無欠のロックンロールを」をまっすぐ、しっかりと会場を見ながら力強く歌い上げた。そう、武道館公演と同じ演出をやったのだ。

ここで初めて会場が映るアングルとなる。

その場所は、NHKホールだった。
彼らは確かラジオで言っていた。
「元々この日ライブをやるために抑えていた」と。その場所こそラジオでは明かさなかったが、NHKホールだったのだ。
きっと、アルバムのツアー初日だったのだろう。

メンバー目線で会場を見るアングルで迎えるラスサビだった。
曲が終わると、会場全体が映し出される。


一息ついたところで田淵が斎藤に耳打ちをする。二人とも笑顔で。

で斎藤が話し始める。

MC

斎藤:今のでライブおしまいです。
カメラどこだろう?あれですか?(左手で指さし→手を開いてありがとうの合図)
今のでライブはおしまいです。
ここまで見てくださった皆様にここでちょっとしたご報告なんですけど、アルバムを年内に出すと言っていたのを9/30に発売することに決めました。8枚目の「Patrick Vegee」9/30に出します!
ほんとに、バンドやって16年目になるけど、こんなに高い声だけ出ない日ってなかなか……気づいたよね?やっぱ。(メンバーの方を向きながら)

鈴木:いや全然いつも通り、いつも以上にでてる!

斎藤:マジ?高い声まじで出なくて……

鈴木:出てるでてる!

斎藤:だからちょっと、リベンジしたいんですけど、オンラインライブというものをね。これ実は、あんまり言っちゃいけないけど、来月くらいにやるかもねー!みたいな(田淵ガッツポーズ)感じなので、それもぜひリベンジさせてください!まあでも今日、ライブとしてはめちゃくちゃよかったと思うよ。すごい楽しかった…

鈴木:出てた!出てた。すごい出てたよ。

斎藤:1曲目から出てないってなかなかないからね、ちょっとびっくりしちゃったけど。

鈴木:大事なのは声の高さじゃなくない?俺で言ったら手数の多さじゃなくない?(手数多めにドラム叩く)じゃなくてさ、魂のこもった(ドラムを丁寧に1発叩く)これじゃん。

斎藤:(鈴木を指さしながら)魂はこもってた!うん、魂はこもってたよ。

鈴木:あとね、背中のね、真っ黒に汗かいたその背中が物語ってるよ。

斎藤:何より楽しかったです。でもまたね、来月は来月で、もっとかっけぇUNISON SQUARE GARDENになってライブできたらなと思ってます。何はともあれ、9/30アルバムよろしくお願いします。
次は、こっからはライブじゃなくておまけなんだけど、そのアルバムから新曲を披露したいと思います!(イヤモニを付けながら、カメラに向かって指さし)


このやり取りの間楽しそうに笑っていた田淵でした。

新曲 弥生町ロンリープラネット

「本当の気持ちは伝えないことが当たり前だと思ってたから」
というワードが刺さった。ちなみに弥生町は中野区にある。「東京シナリオ」に続く2作目の中野ソング。だが、ユニゾン結成のスタジオは新井にあるのであまり関係はない。
この曲はバラードに近い。てっきりライブで盛り上がる系の曲がくると思ったから意外だったし、何よりこれから夏というタイミングで冬の歌を歌うことに季節感のなさを感じた。でも、ここでこの曲をやるのは意味があったとのちに気付く。

「そして春が来る」という歌詞で終わるのだ。

で間髪空けずに…

春が来てぼくら

鳥肌たった。無意識に声が漏れた。一人で見ていてよかったと本気で思った瞬間である。
冬の歌を歌った意味はここにある。なんなら「春が来てぼくら」はランキングでも30位以内に入っていない。次のアルバムに入る曲だから選ばれたのかもしれないが、私は帯の「ざまみろ、これは僕らの歌だ。」が思い出された。このライブで見せたかったテーマがこの帯に通ずるような気がした。
さてライブだが、「ごめんね欲張ってしまう」のサビで田淵がマイク通さずに全力で歌っている姿が印象に残った。
その後、転調してやってくるラスサビは3分割でメンバー全員見えるようになる。
曲が終わる頃、モニターにUNISON SQUARE GARDENの文字が映し出され、そのままフェードアウトしてライブは終わる。(退場シーンがなかったのは、そのままDVD特典の4曲を演奏したからだと思われる)

エンディング

「春が来てぼくら」のインストに合わせてリハーサル映像が流れる。
合わせて、エンドロールの前にセットリストが映し出される。
ライブ一つ一つを大切にしているバンドだ。それはリハーサルの彼ら、そしてスタッフの姿、行動、表情からそれは十分すぎるほどに伝わってきた。
この演出もまた、オンラインライブならではかもしれない。(某アイドルのライブでは毎回エンディングムービーがあるが、ユニゾンでは舞洲の花火のカウントダウンくらいでしか見たことがない)

 【メモ】
斎藤:白×水色のシャツ
鈴木:LIVE(in the)HOUSE Tシャツ、髪を切り、前髪ぱっつん(尾崎世界観に似てる)になっていた。髭もなくなる。
田淵:アンコールなしのため、グッズのTシャツの着用はなし。髪が短くなっているように感じる。

まとめ

ということで、オンラインならではの演出を存分に盛り込まれたライブが終わった。1時間半くらいだろうか。本当にあっという間だった。
彼らは、演奏面、カメラアングルに関する演出を存分にしてきたが、根っこにある音楽やライブへの姿勢は今までと変わらなかった。冒頭の「MCなし!」という言葉は、むしろ聞くと安心するくらいになってきたし。
UNISON SQUARE GARDENは、自分たちのために音楽をやっているものの、このオンラインライブもそうだが、物好きと呼ばれるファンに寄り添って様々企画を考えてくれるバンドだ。次の仕掛けもまた楽しみである。


2020.07.15 USG2020 LIVE(in the)HOUSE @NHKホール
1.mix juiceのいうとおり 4位
2.オトノバ中間試験 19位
3.桜のあと(all quartets lead to the?) 3位
4.きみのもとへ 14位
5.君の瞳に恋してない 7位
6.オリオンをなぞる 4位
7.I wanna believe、夜を行く 17位
8.スカースデイル 10位
9.静謐甘美秋暮抒情 16位
10.mouth to mouse(sent you) 20位
11.ドラムソロ
12.Phantom Joke 1位
13.to the CIDER ROAD 6位
14.場違いハミングバード 13位
15.シュガーソングとビターステップ 12位
16.箱庭ロック・ショー 9位
17.フルカラープログラム 2位

MC
18.弥生町ロンリープラネット
19.春が来てぼくら

  

fun time HOLIDAY7を振り返ろう③

はじめに

5月も投稿したFTH7を振り返るシリーズの最後となります。
個人的にはこのライブ、人生で2番目に印象に残っていると言っても過言ではありません!!!
というのも、1番好きな「harmonized finale」を初めて聴けた日だから…

その思いを当時、音楽文にまとめました。
ongakubun.com

それはさておき、ハモナイを抜きにしてもこの対バンは未来永劫語り継がれるものであっただろうと思う。そんな1年前の6月19日のライブレポを改めて載せたいと思います。

ライブレポ

各曲レポ

この公演も手書きレポがあるので、そこから各曲については見ていただければ……と思う。

この日の特徴は、アニメタイアップ曲が多いということだ。それは対バン相手であるLiSAがアニソンシンガーであることへのリスペクトからくるものだろうと思う。
ちなみにLiSAは、全曲田淵が手がけた曲というセットリストを組んできた。


MC

今回は本編でMCがなく、アンコールでまとめて話すという流れだった。
※内容はざっくりで、ニュアンスの違いなどもあり、完璧なものではありません。


LiSAちゃんのライブ、凄かったですね。LiSAちゃんはアニソン界とロックの間に壁があるとしたら、彼女はそれを素手でぶん殴ってる感じで、それが凄すぎて…泣きました。LiSAちゃんは僕達の事務所の後輩です。かなり前、田淵がまだ他の人に曲をかくということをしてなかった頃、縁があってLiSAちゃんの曲をかくことになりまして。相性がよかったんでしょうね。田淵智也という作曲家を世に知らしめたのは間違いなく僕とLiSAちゃんです。さっきLiSAちゃんは「今日呼ばれて、やっと認めてもらえた」と言ってましたが、そんなことはなくて、ずっと前から認めていたし、尊敬もしています。ただ、お互いがそれぞれのフィールドで辿り着くところまで行くまでは対バンは出来ないと思っていました、僕達は。それが今日、fun time HOLIDAY7で実現しました。fun time HOLIDAYは3公演あって、今日3公演目なんですけど、3回名古屋でできて楽しかったです!ありがとうございます。
そういえば、6/24生まれの人が相性いいって言ってたけど、メッシも6/24生まれだよ?(斎藤が田淵をチラ見、田淵笑う)メッシに曲作れば?(斎藤→軽く田淵を指さす。田淵→爆笑)ドリブルしながら歌える曲を……多分バズると思うよ!(斎藤、ドリブルジェスチャー、その後イヤモニ付ける)
私事ですが、僕ら7/24に結成15周年を迎えます。その日にトリビュートアルバムを出させていただきます。今日発表になるんですけど、東京の方になっちゃうんですけど、トリビュートライブを行います!あんまり遠征はオススメしないんですけど、よかったら遊びに来て下さい!LiSAちゃんもそのアルバムに「オリオンをなぞる」で参加してくれています。この前、僕らも聴かせてもらったんだけど感想は……内緒です!(ニヤリ)でも絶対聞いた方がいい!友だちに借りるでもレンタルでも、視聴でも、もちろん買ってくれたら嬉しいんですけど、絶対聞いた方がいいです!
……あとなんかあったっけ?(田淵を見る→田淵首振る)そのトリビュートに参加してもらったお礼を僕らからしたいと思いまして、ユニゾンの曲で聴きたい曲ある?ってLiSAちゃんに聞いたんですよ。そしたら全然盛り上がらないバラード曲が返って来ました。笑
…うん、とりあえずやってみよう!

まとめ

このライブに行ったその日よりも今の方が、ユニゾンとLiSAが対バンしたという事実のことの大きさを実感できていると思う。
LiSAは、全曲田淵曲というセトリ、そして斎藤のMCに触れられているように「私はずっと対バンしたかった。UNISON SQUARE GARDENに片想いしてきました!」というようなMCを「say my nameの片想い」の前にしていた。
そんな彼女のステージをユニゾンの3人が上から見守っている様子も見えて、素敵な関係性だと感じた。
この先、対バンという形で交わることはそう簡単にはないだろう。だけど、それぞれがそれぞれの場所でやるべきことをコツコツとやって、その先でまた交わる日がくるかもしれないと思いながら、私は両者の行先を見ていたいなと思う。

ロックとは何なのかわかるわけではないが、この日のUNISON SQUARE GARDENとLiSAは最高にロックだった。


2019.6.19 fun time HOLIDAY7 w/LiSA
Zepp Nagoya
1.harmonized fimale
2.桜のあと(all quartets lead to the?)
3.fake town baby
4.オリオンをなぞる
5.BUSTER DICE MISERY
6.MIDNIGTH JUNGLE
7.like coffeeのおまじない
8.シュプレヒコール~世界が終わる前に~
9.23:25
10.マイノリティ・リポート
11.天国と地獄
12.Catch up. latency

MC
EN1.未完成デイジー
EN2.徹頭徹尾夜な夜なドライブ

  

LIVE(in the)HOUSEの妄想セトリとこだわりポイント解説

妄想セトリとこだわりポイントだけを見たい方はこちらから飛べます。

本編へ

はじめに

UNISON SQUARE GARDENの今年の目玉の1つとなる企画「LIVE(in the)HOUSE」の詳細が発表された。その発表の中にしれっといたのが、先日投票を受け付けていた聴きたい曲ランキングの上位30位の発表だった。

結果はこちら
unison-s-g.com


あくまで、ランキングは田淵さんがセットリストを組む参考になる資料であり……
というのは分かっているが、私の中でも一喜一憂したものがあった。

まずは、私の投票した3曲です。

投票した曲の中からランクインしているのは、「to the CIDER ROAD」だった。
確かに投票期間中、入れるか迷っている方、実際に入れた方をちらほら見かけただけあり、シングル、アルバムリード曲たちもびっくりの6位という快挙だ。

残り2曲は、レア曲ながら今回ランクインせずという結果で、田淵さんが面白そう!と閃いてセトリに入ることを期待するほかない。

何はともあれ、7月15日が今から待ち遠しい。休み希望を出すことがまず楽しみになっているくらいだ。


さて、ランキングが発表された日、この30曲を使ってセットリストを組んでみたら面白そう!と思った私は実際に作ってみました。
今回のブログは、その作ったセトリのこだわりポイントをたくさん語っていきたいと思います。

(ライブ再開されたら、本来のライブレポという使い方をしたいなーーー!)

妄想セトリ

こちらが私の作ったセットリストである。
作ってみて思ったのが、セトリの曲、曲順全部好き!!!だった。
それだけにこだわりポイントがたくさん出てきてしまい、本来Twitterに載せたセトリだからツイートで解説すべきところだが、文字数が足りないのでブログという形をとる。

初手「to the CIDER ROAD

イントロの何かが始まりそうなワクワク感。これはランキングを見た時に、絶対に1曲目にしなければという謎の使命感に駆られた。”さあ 君は何を、何をしよう?”という歌詞にこれから何が始まるのか?という高まる気持ちを乗せるのも良き。

その流れで「シャンデリア・ワルツ」のイントロは絶妙な流れだと思う。特にド頭のドラム。
個人的な話だが、初めてユニゾンを生で見た時の2曲目がこの曲だった。会場の熱量を上げるためにもってこいな曲だなという印象の曲だ。

「自由に楽しんでいってください!」のあとは「きみのもとへ」

これ、「Dr.Izzy」の初回に収録されているライブ音源で既に実現されているものになるが、なかなか楽しい流れになっていると思う。“できるなら 心と体を2つにわけて君の元へ”という歌詞は、できることならライブハウスで生で見たかったという今のファン心理を表しているかのよう。
この曲が入るなら、唐揚げ食べながらライブを見たいですね。

定番曲、人気曲を織り交ぜたゾーン

序盤にて早くも「オリオンをなぞる」や「シュガーソングとビターステップ」といった根強い人気を誇るシングル曲が早くも登場する。
「instant EGOIST」「等身大の地球」は、シングルやアルバムリード曲ではなくともランクインしているのもあり、ライブで披露されると盛り上がる曲というイメージだ。これらを畳みかけるように披露されたら、それはたまったもんじゃない。という楽しいゾーンを作ってみた。
個人的には、ライブが再開されたらまず聴きたいのが「場違いハミングバード」である。無条件に体がノッてくる鉄板曲。

昔の曲、そしてバラードゾーンへ

シュガーソングとビターステップの後で少しMCを挟む。
ここで語ることは、事前に投票を受け付けたという企画紹介、そしてその中にランクインした昔の曲をやります! というだけのもの。
このMCでハードルを上げて披露されるのが「流星行路」
この曲を2020年に聴けるというだけで感動するものが個人的にある。続けて、「mouth to mouse(sent you)」
最新シングルのB面という立ち位置だが、昔作られた曲であるという意味で、この2曲を繋げてみた。
この先は、バラードゾーンである。ガッツリバラードとはならなかったけども…。
「スカースデイル」「harmonized finale」ともに、シングル曲ではあるが、あまり披露されない曲という印象を受けるので、この機会に聴けたらなという私個人の願望を込めてみた。

後半戦はライブならではのアレンジで。

harmonized finale」の後は、雰囲気を大きく変える意味でも暗転し、少し間を空ける。
「オトノバ中間試験」「桜のあと(all quartets lead to the?)」は、間を一切空けずに続けて演奏してほしい。「桜のあと」は、序盤で起爆剤にしても良し、ラストにもってくるも良しという、ライブで演奏するのにかなり万能な曲だと思う。更に、曲と曲を繋げるのも綺麗にハマる。個人的にそれがよく表れているのがこちらだ。


「Dizzy Trickster~桜のあと(all quartets lead to the?)」from UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2018 MODE MOOD MODE

3人のユニゾンで始まる曲というのもあり、原曲の頭のカウントを除けば、前の曲とかなり綺麗に繋げることができる。
そしてこの映像と被ってしまうが、桜のあとで待ち受けているのはこちら。

オンドラムス タカオ スズキ!!!!!

ライブと言えばこれがなきゃだめですよね。
ドラムソロと繋がる曲が「ため息 shooting the MOON」という疾走感溢れる曲であるので、心が赴くままに勢いのあるドラムソロを披露していただけたら…と思う。

ランキング1位の新曲がやっと登場

「Phantom Joke」が登場するのは、本編のラスト前である。個人的に、この曲は絶対ここにすると作り始めたときから決めていた。曲調が、終わりを漂わせる、でも未来への希望が垣間見えるといった明暗混ざったイメージがあり、これは後半の方が映えるなと思った。3人の演奏があまりにもかっこよすぎるという意味でもラストへ向けた強い起爆剤となるだろう。

意外と本編ラストで使われない曲で締める

本編ラストも、作り始めてすぐに決まった。「フルカラープログラム」である。
武道館公演では、アンコールのラストに使われ、斎藤さんのアカペラがとても印象的だ。だが、本編のラストで使われることってあまりないのでは?と気付いたため、あえてこの挑戦をしてみたいと思った。ラストに相応しい、明るく世界が開けるような曲調。幸せな気分で本編を終えられる自信がある。

アンコールはレア曲祭

アンコールは3曲とも、所謂レア曲となる。中でも「さよならサマータイムマシン」はB面曲のため、本来なら2019年をもって封印されていてもおかしくない曲だ。それをあえて引っ張り出せるというのは、投票システムならではだろう。
そして普段通り、MCはアンコールにて。7月15日には、アルバムの発売日が発表になるかもしれないと密かに予想しています。

まとめ

という感じでセットリストを作ってみました。ド素人の私も作っていて楽しい!と感じたので、きっとこれから本番のセットリストを組む田淵さんは、これ以上のわくわく感を抱えて作り、3人で音楽ができる楽しさを存分に感じながらリハーサルをして本番を迎えていくのだろう。
もしこれを読んでいる方が、セトリ作ってみたい!と思っていだたけたら、個人的には嬉しいなという感じです。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。