おとのば

ヨルシカ配信ライブ「前世」ライブレポ

電車の音が遠くでかすかに聞こえる中、水中の映像が映し出される。光に照らされる海で、泳いでいる魚の動きは後ろ向き。逆再生のようだ。
19時近くなると、様々な時計が映し出されるが、これもまた逆方向に動いてる。



「前世」




これが、今回の配信ライブのタイトルだ。今ではなく、過去にタイムスリップするような、そんなイメージのライブなのかもしれない。


そして19時になると、ヨルシカのロゴが画面に表示される。それが合図だった。
先ほどと同じ海の映像が映し出されているが、今度は普通に再生され、魚も前に向かって泳いでいた。ライブの始まりを予感する。

やがて始まるストリングスの演奏と共に会場が映し出され、若干の緊張感とともにsuisの歌声を待つ。


その場所は、まるで海の底にいるような気分にさせられる水族館であった。

ライブレポの前に。

ヨルシカを聴き始めてから、私はこのバンドが描く楽曲の世界について自分なりの考察をまとめていた。今までにリリースされたアルバム、そのすべてが何等かの形で繋がっている。エイミーとエルマを中心に。
そう考えていたところで発表された「前世」というタイトルの配信ライブだったのだが、果たしてこれまでの楽曲をどのような物語で表現していくのだろうかと、とても楽しみにしていた。

今回はそれを見ながら私が考えたことなどをまとめていきたいと思います。

この記事の前に、「だから僕は音楽を辞めた」「エルマ」の考察をまとめた記事がありますので、そちらを読んでいただけると、このライブの考察がすんなりと入ってくるかもしれないのでお勧めです。

usg-0v0.hatenablog.com

ライブレポ

suisが歌い出したのは「藍二乗」だった。
ゆっくりと、丁寧に。
薄暗い中での歌唱だから顔こそは分からないが、suisはウェーブが軽くかかった髪の長い女性だ。それは私の中に描いたエルマとは少し違う女性。それでも、エルマが彼女の中に存在しているかの雰囲気があった。
サポートメンバーと一緒にエレキギターを演奏しているのがn-bunaだろう。
「藍二乗」といえば、エイミーが一番最初にかいた曲だ。まだスウェーデンに旅立つ前に。どうやら、このライブは、エイミーの始まりから追っていくようだ。

その後は、ピアノの音が響き渡る。
「だから僕は音楽を辞めた」だ。suisも歌い出す。この曲が始まって、真ん中に座るsuisの全身が確認出来るようになる。ワンピースを着ていた。ただし、この時点ではワンピースの色が分からない。そして靴は履いていない。
やや下を見るように、一つ一つの歌詞をありったけの感情を込めて歌う。その歌声は力強くもあるが、かすかに震え、儚さが漂う。
エイミーが、死の6日前に、ありったけの叫びを込めたようなこの曲。これが2曲目で登場するのを考えると、エイミーが中心となる物語とは考えにくいのかもしれない。


少しの静寂のあとにドラムの音から始まったのが「雨とカプチーノ」だ。アコースティックアレンジだと、原曲以上にピアノの和音が重たく響く。
2番のサビで、水族館の魚が映し出されるが、光に照らされてたそれが、なんとなく歌詞の情景と重なる部分があった。

夏泳いだ花の白さ 宵の雨

という部分だ。光に照らされた海が白く染まっていた。
「雨とカプチーノ」では、MVでエイミーとエルマが初めて会った日と、最後に会った日が描かれている。この曲を歌うsuisの中にはエルマがいる。

エルマの楽曲から戻り「パレード」が始まる。ここで今までなかった赤みがかった光に照らされる。
”君の指先の中にはたぶん神様が住んでいる”という歌詞ではsuisの手が、”身体の奥 喉の真下”という歌詞でsuisの心臓あたりが映し出される。

君の指先の中にはたぶん神様が住んでいる

この言葉は、エイミーがエルマに対して言った言葉だ。ここでもまた、suisの中にいるエルマを垣間見た気がした。
この曲では、サポートメンバーも含め、いろんな人の手元がよく映る。それぞれの中にいる神様を表現しているのだろうか。

ここで、空気を変えるかのようにピアノをメインとするセッションが繰り広げられる。軽快な音楽がそこにはある。それはやがて、「言って。」のイントロを彷彿させるものとなる。
そして、suisの”言って”という歌い出しをきっかけにBPMを上げ、「言って。」のイントロになる。
「パレード」までの、儚さを大きく前に出してきた歌い方とはガラッと雰囲気を変えて、可愛いという言葉が似合う声で軽快に歌い上げる。
だが、最後の”もっと”と繰り返すところは、エルマがエイミーを求めるかのような必死さが伺えた。やはりsuisの表現力はすごい。
「夏草が邪魔をする」というアルバムは、エイミーとエルマがともに過ごしていた頃に、二人で作ったアルバムという考察を過去に立てているので、この曲を歌うsuisの姿から、エルマとエイミーが共に過ごした過去を思い出しているように思えてならない。

曲が終わり、suisが歩き出す。
移動した先で「ただ君に晴れ」を歌い出す。
ここで初めて気付くのだが、suisが着ていたワンピースは青色だった。最初こそは、髪の長さくらいしか確認できなかった彼女の姿が、時間の経過とともに見える範囲が広がっていく。それがなんとも幻想的だった。
モニターにはギターを弾くn-bunaを最初に、その後もサポートメンバーの手元が映し出されていた。
アコースティックアレンジでBPMを下げているが、n-bunaのギターソロは原曲に限りなく近いものとなっていた。その間奏明け辺りから、suisは座り、モニターに向かって歌っていた。それは演奏しているメンバーをしっかりと見ているようだった。

曲が終わるとモニターには雨が降り出す。
その雨をバックに始まるのは「ヒッチコック」だ。
歌い出しが雨だからだ。
この歌詞は内面にある負の感情がsuisの表現力豊かな歌い方によって痛く刺さってくる。とにかく切ない。
「負け犬にアンコールはいらない」というアルバムは、エイミーが旅に出ている先で、エルマには送らない程でかいていた曲を集めたものという考察を立てている。それが最終的にはエルマの元に届いてしまうのだけどね。


そして、「青年期、空き巣」が流れ出したのを合図にsuisはまた移動する。元いた場所に戻ったようだ。
画面には開演前に映し出されていた時計がまた映る。時間が大きく変わる合図なのだろう。

その後は盗作から「春ひさぎ」だ。
それまでは、エルマとエイミー、それぞれが旅している時期や共に過ごしていた頃の思い出の曲で構成されたセットリストだったが、ここで時代が前に大きく進む。音楽泥棒が主人公となる物語は、エルマがスウェーデンから帰国した2~3年後くらいだろうか。
曲が始まると、背景にいる魚が赤く光る。照明によって色っぽい雰囲気を作ってきている。こういう色っぽい雰囲気にはピアノの音がよく似合う。

続いては、カウントのあとで「思想犯」が始まる。この曲では、suisの低い声が冷たく響く。ピアノの音も切なさを助長させる。そして、サビではn-bunaとのハモリが綺麗に響くのがイメージとして強いのだが、アコースティックアレンジでやるこの日はsuisのみが歌う。
楽曲の中に随所である大事なギターのフレーズはn-bunaが弾きあげる。

曲を1度締めたあと、n-bunaのギターの音だけが響く。そしてギターの音が消えたあとで「花人局」を静寂の中で歌い出す。
音楽泥棒が失った奥さんを歌った歌だから、女性をイメージするようなピンクの照明に場が照らされる。


音楽泥棒の奥さんというのがエルマだ。


これを歌うsuisを見て、このライブタイトル「前世」の意味を自分なりに考えることとなった。
suisは、エルマの生まれ変わりという見方ができる。(あくまでイメージとして)
suisが靴を履いていないことにより、彼女がこの世にいるのではない存在のように見えた。この世に生きている人が、自分の前世を覚えていることは滅多にないから。だから、エルマの死後、生まれ変わる直前の女性という幻の存在。

そんな存在の女性が、エルマが生きてきた軌跡を海底で歌う。

そんなコンセプトがあるように思えた。
自分を思ってくれたエイミーや音楽泥棒が自分のために作った歌を歌う。「花人局」は、エルマの死後に作られた曲だからこそ、歌われることに感慨深く思う。


この後、アコースティックギターがメインの音に乗せて歌い出されたのは「春泥棒」だ。サビ部分はCMでもお馴染みだから聞き覚えあるが、それ以外の部分は初披露となる。
春を彷彿させるピンクが映える映像となる。
「創作」という作品も、これまでのヨルシカの作品と何らかの形で繋がりがありそうだ。そして、これまでのヨルシカと共通しているのは、何かを失くしているような曲であるということだと思う。

この曲のあと、また「エルマ」の曲に戻る。
「海底、月明かり」だ。美しい星と月明かりが映し出される。
海底からエイミーやエルマが見た夜空がこんな感じだったのだろうか。

suisは歩き出す。
ストリングスの音の後、歌い出したのは「ノーチラス」だ。

海底で月明かりに照らされてエルマが歌っている

そんな気にさせられる。

“靴を捨てたんだっけ”という歌詞が、suisの靴を履かない理由に繋がるし、海の底でエルマ(の生まれ変わり)が心の底から歌うライブ、という意味で水族館が場所として選ばれたのだろう。そんなことをふと考えた。

ピアノのオリジナルのイントロの後に歌われたのが「エルマ」だった。
suisはこの曲が始まる前に、椅子に座るが、エルマの歌詞に“なんならまた椅子にでも座ろう”というものがあるからだろう。suisの動きや会場の雰囲気が、披露される曲の歌詞にちょこちょこリンクするのが見ていて心地よい。

続いてはギターメインのオリジナルのイントロが流れる。後にsuisの歌声が響き渡る。そして始まるのはヨルシカの中では数少ない冬の歌「冬眠」だ。

「冬眠」の最後の“君とだけ生きたいよ”という歌詞がエイミーの本音だったんだろうなと思うと悲しくなる。

そのアウトロにのせてスタッフロールが流れ、終幕となる。


あとがき

エルマの生きた証を表現したかのようなライブだった。エルマが亡くなり、生まれ変わる直前に、ちゃんとその人生を振り返っておこうというようなものを感じた。

この後で、「春泥棒」のMVが公開されたが、舞台が立川の昭和記念公園だった。
昭和記念公園というと、「盗作」にて音楽泥棒とエルマが桜を見た場所なのだが、やはり新しい物語にもエルマは存在していそうだと感じた。

前世の後も、ヨルシカの物語は続く。
どこまで物語が広がっていくのか、この先も追いかけていたい。

※ヨルシカ会員サイト「後書き」内のコラムも読みましたが、限定的な公開範囲のものですので、そこに書かれていたことには触れないように当記事は書きました。


2021.01.09 @八景島シーパラダイス
「前世」
1.藍二乗
2.だから僕は音楽を辞めた
3.雨とカプチーノ
4.パレード
5.言って。
6.ただ君に晴れ
7.ヒッチコック
8.青年期、空き巣
9.春ひさぎ
10.思想犯
11.花人局
12.春泥棒
13.海底、月明かり
14.ノーチラス
15.エルマ
16.冬眠

UNISON SQUARE GARDEN2020年セトリまとめ

はじめに

この記事では、2020年のUNISON SQUARE GARDENのセットリストについてまとめていく。自分が行ったライブは自分の記憶で書けるが、そうでないライブも中には存在する。自分が行ってないライブについてはLive Fans*1を参照していきます。

この記事はツアー中の場合、ネタバレになります。

セットリスト

2.7 04 Limited Sazabys MYSTERY TOUR2020

 ・シャンデリア・ワルツ
・ため息shooting the MOON
・フィクションフリーククライシス
シュガーソングとビターステップ
・Catch up, latency
・ Phantom Joke
ガリレオのショーケース
・君の瞳に恋してない


2.13 MelodiX!Fes

 ・君の瞳に恋してない
・Phantom Joke
・春が来てぼくら
・ ライドオンタイム
・天国と地獄
シュガーソングとビターステップ

7.15 USG2020 LIVE(in the)HOUSE

 ・mix juiceのいうとおり
・オトノバ中間試験
・桜のあと(all quartets lead to the?)
・きみのもとへ
・君の瞳に恋してない
オリオンをなぞる
・I wanna believe、夜を行く
・スカースデイル
・静謐甘美秋暮抒情
・mouth to mouse(sent you)
・ドラムソロ~セッション
・Phantom Joke
・to the CIDER ROAD
・場違いハミングバード
シュガーソングとビターステップ
・箱庭ロック・ショー
・フルカラープログラム

・弥生町ロンリープラネット
・春が来てぼくら 



8.22 LIVE(in the)HOUSE2

 ・マスターボリューム
・MIDNIGHT JUNGLE
fake town baby
・フライデイノベルス
・ ライトフライト
・サンポサキマイライフ
・like coffeeのおまじない
・23:25
・ぼくたちのしっぱい
・チャイルドフッド・スーパーノヴァ
・未完成デイジー
・ドラムソロ~セッション
マイノリティ・リポート
・何かが変わりそう
・10%roll,10%romance
・Catch up. latency
・crazy birthday
・オーケストラを観にいこう

EN.Phantom Joke



9.19 fun time HOLIDAY ONLINE

Invisible Sensation
・さよならサマータイムマシン
・Phantom Joke
・カラクリカルカレ
・世界はファンシー
・kid,I like quartet
シュガーソングとビターステップ

10.3~12.11 LIVE(on the)SEAT

 ・クローバー
・フルカラープログラム
・フィクションフリーククライシス
・誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと
・セレナーデが止まらない
・世界はファンシー
・君はともだち
・夏影テールライト
・Phantom Joke
・徹頭徹尾夜な夜なドライブ
・ライドオンタイム
harmonized finale
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LIVE(in the)HOUSE -Count Down Style-

1.Hatch I need
2.マーメイドスキャンダラス
3.スロウカーヴは打てない(that made me crazy)
4.Catch up, latency
5.摂食ビジランテ
6.夏影テールライト
7.Phantom Joke
8.世界はファンシー
9.弥生町ロンリープラネット
10.春が来てぼくら
11.Simple Simple Anecdote
12.101回目のプロローグ
13.光のどけき春の日に
14.リニアブルーを聴きながら
15.ピストルギャラクシー
16.ワールドワイド・スーパーガール
17.天国と地獄
18.センチメンタルピリオド 



今年披露された曲

(ツアーは全公演合わせて1としてカウントしています)

曲名 披露された回数
Phantom Joke 7
シュガーソングとビターステップ 4
君の瞳に恋してない 3
春が来てぼくら 3
Catch up, latency 3
世界はファンシー 3
フルカラープログラム 2
ライドオンタイム 2
天国と地獄 2
フィクションフリーククライシス 2
夏影テールライト 2
弥生町ロンリープラネット 2
ライトフライト 1
箱庭ロック・ショー 1
センチメンタルピリオド 1
ガリレオのショーケース 1
マスターボリューム 1
サンポサキマイライフ 1
ラクリカルカレ 1
クローバー 1
チャイルドフッド・スーパーノヴァ 1
23:25 1
スカースデイル 1
オリオンをなぞる 1
きみのもとへ 1
kid,I like quartet 1
ワールドワイド・スーパーガール 1
場違いハミングバード 1
未完成デイジー 1
さよならサマータイムマシン 1
誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと 1
リニアブルーを聴きながら 1
to the CIDER ROAD 1
ため息shooting the MOON 1
like coffeeのおまじない 1
セレナーデが止まらない 1
光のどけき春の日に 1
crazy birthday 1
君はともだち 1
シャンデリア・ワルツ 1
桜のあと(all quartets lead to the?) 1
harmonized finale 1
ピストルギャラクシー 1
I wanna believe、夜を行く 1
何かが変わりそう 1
徹頭徹尾夜な夜なドライブ 1
マイノリティ・リポート 1
オトノバ中間試験 1
mix juiceのいうとおり 1
フライデイノベルス 1
10%roll,10%romance 1
fake town baby 1
オーケストラを観にいこう 1
Invisible Sensation 1
静謐甘美秋暮抒情 1
MIDNIGHT JUNGLE 1
ぼくたちのしっぱい 1
mouth to mouse(sent you) 1
Hatch I need
マーメイドスキャンダラス 1
スロウカーヴは打てない 1
摂食ビジランテ 1
Simple Simple Anecdote 1
101回目のプロローグ 1

LIVE(in the)HOUSE COUNTDOWN STYLE レポ

はじめに

コロナウイルスに踊らされていたら、あっという間に2020年が終わってしまった。どんな1年だっただろうか。
ニゾンに関していうならば、15周年が終わって普通のロックバンドに戻る…予定だった1年なのだが、そうもいかなかった。
この時代であるが故に訪れた特別な企画の数々、その最後を飾る配信ライブについて、思うままに感想を語っていきたいと思う。

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ライブレポ

今回は、ライブ部分とトーク部分とで構成されていた。
トーク部分は、夏に行われたリクエスト投票の結果についてと今年1年のライブの簡単な振り返りという内容になっていた。
ランキング結果については、こちらの記事でまとめましたので、よければ覗いてみてください。
usg-0v0.hatenablog.com

この記事では、ライブ部分をメインに書いていきます。


この日のライブは、まずは8thアルバム「Patrick Vegee」を全曲演奏するというメインディッシュから入る。
演出としては、メンバーのバックにあるスクリーンにアルバムのアートワークが映し出される。それだけ。
2020年になってから初めて、後ろに映像を背負うことをしたバンドだったが、その演出も演奏を邪魔するものではなく、わりと控えめな使い方をされている。そして、それ以上の派手な演出は今回も用いられなかった。

それでは、以下で各曲について見ていく。(オタクの独り言くらいの温度感でどうぞ。)

Hatch I need

音源よりもライブの方が丸みがあるように聞こえた。微妙にBPM落としてるからだろうか。
アルバムツアーをやると、何十回と回を重ねるごとに味が出てくるようだが、この曲もやりまくっているうちに音源のような尖り具合が出てくるような気がしている。
そして、斎藤のギターがないところでの手癖は好んでいる人も多いかと思う。

マーメイドスキャンダラス

最初に言っておきたいのが、私のこのアルバムの推し曲はこれだってことだ。アルバムの1曲目は、おまけ要素ありで通常のユニゾン曲とは少し離れたジャンルになっているのもあって、2曲目で、ユニゾンらしさというのが存分に出る気がしている。そのユニゾンらしさという部分になぜだか安心感を覚えてしまったのが、「マーメイドスキャンダラス」の第一印象だった。

それはさておき。
演奏するのがとにかく難しそうだったこの曲、本当に人力で演奏してた。
「2Aでどうにかなりがち」と本人が語ってた激しいドラムも、カメラでしっかり抜いてくれていた。

マーメイドの嘘が嘘である限り 何回でも朝日は昇るから


の照明が朝日感あって物語の再現のように感じた。
そして、この曲は特に田淵のコーラスが美しさを増していた。

スロウカーブは打てない

最初は3人で向き合いながらスタート。マーメイドスキャンダラスが終わった安心感も少し伺える。
1サビ後のギターソロにて、田淵がぴょんぴょんしながら斎藤に近づいてくる。(のちにもっとソーシャルディスタンスを無視したことになるとはこの時、誰も思いもしなかった。)
コーラス少なめだからか、普段通りステージ上を動き回る田淵が見られるのもこの曲の特徴だろう。

Catch up, latency

やり慣れた曲がここに来て登場。安定感もある。(にしてもアルバムの曲順にやると序盤にキー高い曲が続いて大変そう)
”応答せよ” の歌詞に合わせた田淵の指さしは今回も健在。
間奏では田淵、鈴木が向き合う形になっていた。田淵が来るとドラムが盛り上がるというのもオーディオコメンタリーで触れられていたが、その瞬間を見るのは個人的に快感である。
ラストは3人で向き合って締める。この時既に、顔にかなりの汗をかいている斎藤。激しいギターと高音続きのボーカルだし致し方ないか…。

摂食ビジランテ

音源よりギターの音が大きめ。そして、1番のギターのミュート音だけのところもアレンジでドラムも入る。
照明が薄明るい赤、所々で白に変わるというもので、シリアス感が漂っていた。
個人的には、2018年CDJでの「WINDOW開ける」みたいな使われ方をして欲しい曲だなと感じた。

夏影テールライト

少し間を空けて、斎藤と鈴木が目配せしながらタイミング合わせて曲が始まる。
この曲はツアーでも披露されていたのもあり、完成度が上がってる。
特にBメロの斎藤、田淵のハモリがとても綺麗だし、音の厚みも増していた気がする。
照明は暖色が映えるし、夏を彷彿させる。

Phantom Joke

「夏影テールライト」のラストのフレーズと繋がる曲だから、ライブの演出としても間髪開けずに始まる。
この曲も2020年に、ライブを重ねながら完成度を上げてきた曲だと思う。やはり初披露の日と比べても圧倒的に音の厚みが今日の方がいい。

世界はファンシー

鈴木の1.2.3.4のカウントで始まる。(このカウントを加味して、歌い出しが5.6 the world is fancyなんだろうな)
カメラが田淵の動きを追うのが大変そうだった。その横の斎藤の手も忙しなく動いてる。
2番では、カメラに向かって”二次関数などマジチョロい 歴代将軍とかもマジチョロい”と口パクで歌いながらアピールする田淵だった。
ニゾンの得意技の1つとも言えるであろう曲調なだけに力抜いてやってる印象を受けたし、完成度もわりと早い段階から高かった。

弥生町ロンリープラネット

初っ端イヤモニを触る斎藤。
この曲は高音が少ないのもあり、斎藤の声が心地よく伸びる。
ラスサビになると、バラードではあるが、ドラムが激しくなる。音源自体もそうだが、このライブは更に激しさを増していたと思う。

春が来てぼくら

”そして僕らの春が来る”から綺麗にイントロが繋がる。鈴木が同期を流す瞬間もしっかりカメラに抜かれていた。
鈴木がイントロのストリングスの音に合わせてスティック打ちするのもライブならではのアレンジ。
”今じゃなきゃ分からない答がある” の田淵の表情がとにかくずるい。この曲には並々ならぬ思いがあるであろう田淵の顔を見ているとなんだか泣きそうだった。歌詞の説得力増し増しで、これだからユニゾンから目が離せないんだよなと思う。

Simple Simple Anecdote

個人的に斎藤が体を揺らす一環で足を軽く上げる仕草が好きである。
ギターのみになる落ちサビ、真っ直ぐ前を向きながら歌う斎藤に言葉の重みが増していた。この時代だからこそ響く歌がここにはあるのだなと思う。

101回目のプロローグ

間髪開けずに斎藤が歌い出す。
この曲は田淵のコーラスの重要性が分かる曲だった。音源顔負けの音の厚み…。
これについては本当に初披露ですか?と聞きたくなるくらいの完成度だった。


トークパートを挟んでライブ後半戦が始まる。
ここからバックのスクリーンがバンドのロゴに変わる。

光のどけき春の日に

ワースト2位の曲を本当にやるあたりさすがとしか。この面白さを狙っていたんだろうな。
ピンクの照明のため、シンバルもピンク味がかっていた。
バラードとなると田淵の表情が優しくなるのが見どころだと思う。そして、これまたサビのハモリが良い。この曲がなかったら夏影テールライトはなかっただろう。

リニアブルーを聴きながら

照明が水色と黄色。リニアブルーという色をイメージしたものなのだろうか。その照明の加減で、サビ前にはメンバーの影がスクリーンに大きく映し出される。
慣れた曲なだけに、田淵の動きがとにかく激しい。2番にて、普段シュガーソングとビターステップでやってる両手人差し指を天に向かって突き出す手の動きが登場。(そういえばシュガビタ最近聴いてないな)
間奏では、ギターソロをする斎藤を下アングルから見ることができる場面があったが、いい笑顔だった。

ピストルギャラクシー

まさかのカップリングが登場だ。そして、リニアブルーと宇宙シリーズで繋げてきた。
イントロのピストル音で照明に打たれる仕様は、昨年のツアーと同じだった。
斎藤の手癖が見られるという意味でもよき曲。

ワールドワイド・スーパーガール

2年前の大晦日でも演奏されていたが、そのときは田淵が声出なくて…というエピソードがあるこの曲。
やっぱりこの曲にコーラスは不可欠だ。
2Aで田淵が斎藤に近づく。そのまま背中にぴったりくっついてしまうのだが、もはやソーシャルディスタンスとは?状態だった。斎藤も歌っているときこそ、平然としていたが、1フレーズ終わると田淵の方を見て思わず笑ってしまう。
間奏の最後、斎藤が一人でスーパーガールっていうところの巻き舌がすごい。そして、今回は鈴木の声に惑わされずにラスサビを歌い出せていた。

天国と地獄

お久しぶりです、この曲。今回は、かなり軽くトマトを投げていたし、近年ネイティブになりつつあったシャケも日本語っぽさが強かった。

センチメンタルピリオド

武道館や舞洲で披露されたときと同じセッションを使っていた。3人で向かい合いながら。そして、過去のその二つのライブと同様、斎藤の「センチメンタルピリオド」というタイトルコールの後でイントロに入る。
どの曲にも田淵なりの思いがこもっているとトーク部分でも触れていたが、それが大きく表れるのがコーラスないところでも全力で口を動かして歌っているという場面だ。この曲でもそんな場面が何度か見られた。

ロックだけで暮らしていけるなんて言い訳にしか聞こえません

のロックを力強く歌う斎藤だった。
間奏では、前に斎藤が出てきてカメラにかなり近づいていたら田淵がやってきて、カメラから近いところで二人向き合う。最後は斎藤がカメラに指差しをして戻る。
少しの静寂の後で、高性能のヘッドフォン~と歌い出すのだが、そのあたりから時間表示が画面に出る。23:58くらいだった。
曲を締めるのが00:00:00となるよう計算されていた。年越しと同時にスクリーンには「A HAPPY NEW YEAR」の文字が映し出される。

年越しについて大きく触れるでもなく、曲が終わったら年越してたね~!くらいの軽めのテンションであったのがまた、このバンドらしかった。
暗転してから、2021年の活動計画がいくつか紹介されたのちに、舞洲ライブ以降、バンドとファンの間で合言葉と化しているこの言葉が映し出される。


「SEE YOU NEXT LIVE」



あとがき

普通とは程遠いロックバンドの1年が終わった。普通ではなかった世界だが、ただ新曲を作って、どんな形だとしてもライブして楽しむという部分ではいつも通りのUNISON SUQARE GARDENだった。
2021年以降もどのような形で音楽を楽しめるのかよくわからない。それでも、できる形で私は好きな音楽を捕まえにいきたいと思っている。

メモ
斎藤:ピンクシャツ
田淵:数字のTシャツ
鈴木:黒の新衣装


USG2020 LIVE(in the)HOUSE -Count Down Style-
2020年12月31日 @自宅
1.Hatch I need
2.マーメイドスキャンダラス
3.スロウカーヴは打てない(that made me crazy)
4.Catch up, latency
5.摂食ビジランテ
6.夏影テールライト
7.Phantom Joke
8.世界はファンシー
9.弥生町ロンリープラネット
10.春が来てぼくら
11.Simple Simple Anecdote
12.101回目のプロローグ
13.光のどけき春の日に
14.リニアブルーを聴きながら
15.ピストルギャラクシー
16.ワールドワイド・スーパーガール
17.天国と地獄
18.センチメンタルピリオド
  

LIVE(on the)SEAT東京レポ

はじめに

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8ヶ月ぶりに生のライブに行くことができた。本音を言うと、年内に行けるとは思ってなかったし、まだ早いかもしれないと思うこともあった。
それでも行くという決断をするまでに様々な葛藤、環境の変化などがあり、この日を迎えることになった。

行かないという選択をした方も、行く決断をした方も、覚えている限り詳細にまとめたので、良ければセットリストの曲を流しながら読んで頂きたい。

※この記事は、ネタバレ盛りだくさんです。ライブのセットリスト、演出、照明など一切の情報を入れたくない方は読まないことを勧めます。

ライブレポ

各曲で感じたこと、事件簿などをまとめて行きます。今回は、この曲をセットリストに入れたのにはきっと意味があるはず!と思うことが多々あったので、そこにも触れていきたい。
MCについては、言葉そのままではなく、概要を箇条書きにしました。

クローバー

幕が降りたまま、斎藤の歌声だけが響きわたる。サビになるとコーラスも聞こえる。(君がここに居ないことで→田淵、あなたがここに居ないことで→鈴木 という感じもした。幕が下りているので真相は不明だが)

君がここに居ないことで
あなたがここに居ないことで
回ってしまう地球なら別にいらないんだけどな

という歌詞が全てだと思う。今まで、お客さんの居ない場でライブしていたユニゾンがこの曲をアカペラで歌うことに大きな意味を感じた。
1サビの最後、「また、会おう」って言ったフローリアをかなり溜めていた。
1番サビが終わると同時に幕が降り、3人それぞれの楽器の音が鳴る。グリーンの暗めの照明が3人に当たる。

「また、会おう」って言ったんだ
「好きだよ」って言ったフローリア

と歌い終わると同時に曲が終わり、そのまま次の曲へ。
ちなみに令和初のUNISON SQUARE GARDENのライブの1曲目に歌われたのもクローバーだった。田淵はじめメンバーにとって大切な曲なのだろうと思う。

フルカラープログラム

照明が一気に明るくなり、「ようこそぉー!」といつもの挨拶が入る。
2Aのドラムは、手数が増えたのか、一つ一つの音が力強くなったのか分からないが、進化していた。
2番サビ終わり辺りからフルカラーに相応しく虹色に舞台が照らされる。

東京1回目、2回目

“完全無欠のロックンロールを”を両手を広げてアピールする斎藤の姿が印象的だった。

東京3回目

わりと序盤で鈴木が数秒間立ち上がる瞬間があった。恐らく、見せる場がない新衣装を見せてくれていたのかもしれない。
“完全無欠のロックンロールを”では、斎藤が田淵、鈴木を親指で指さしてた。

フィクションフリーククライシス

曲間なくセッションが始まる。これぞユニゾンという、ドラムソロ→ベース→ギターという流れ。
1サビが終わった後のギターのみの部分で斎藤に雷が落ちるような照明が当たる。
“自意識がクライシス迷子”に合わせて迷子〜!って言いそうになり危なかった。
普段手拍子が起こる落ちサビは待ってましたと言わんばかりに大きな手拍子が起こった。
曲終わりに「UNISON SQUARE GARDENです!」と挨拶する。

東京1回目

東京の皆さんこんばんは!
最後まで楽しんでいってください!(今回、自由にという言葉はなし)

東京2回目

最初3曲でやりきった感があります笑(言葉違うと思う)
最後までよろしくー!

東京3回目

LIVE (on the) SEAT、最後まで楽しんでいってください!

誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと

ものすごく勢いがあった。特に2番Aメロでのドラムのアレンジが凄まじい。
これもコーラス部分を歌いそうになるから危ない。このコーラスで両手を思いっきり広げて気持ちよさそうに歌っている田淵を見るのも久しぶりだと感慨深い。
いずれもライブでしか見られない姿だから、こういうのが私は見たかったんだ!と気付かされる曲だと思ったし、サビの歌詞はこのご時世だから特に刺さるなと感じた。

セレナーデが止まらない

個人的には、投票した曲をやってくれたことに嬉しさしか無かった。
イントロのあぁーーーーー↑はギターテクニックの進化もあって、ものすごくかっこよかった。(と思ったら、2回目、3回目は音源通りだったので、1回目はミスだと思う)
間奏のギターを双眼鏡でマジマジと見ていたが、手がものすごく忙しそうだった。それを直立不動で涼しい顔をして弾いていた斎藤だった。

世界はファンシー

ハッピーはハッピー加減が全く伝わってこなかった。

東京1回目

“二次関数とかマジちょろい
歴代将軍とかマジちょろい”
が高めに歌われていて、それを真横で田淵が覗き見しながら嬉しそうにしていた。

東京2回目

MVでバケツ被っていた部分で、鈴木が上に向かってスティック振っていた。
この回で初めて、”my fantastic guitar”のmyがちゃんと聞き取れた。(というくらい、myをしっかり言ってなかった)

君はともだち

こちらの歌詞は、味方でいてくれる心地良さがあって非常に優しい。今回はそんな曲たちがセットリストに選ばれることが特に多い気がする。
同機を入れているとはいえ、2人のコーラスが音の厚みを増していた。特にアウトロのla la la...で歌うところ、田淵、鈴木→あとから斎藤が加わるという流れが本当に見ていて感動もの。
この曲をやってる時の田淵の目がキラキラしていて優しくて、とにかく素敵な表情をしていたのが印象的であった。

東京3回目

途中で、下から新しいスティックを取り出す鈴木。その間もドラムは止まることなく叩かれ続けていた。

MC

東京1回目

・喋り始める前に鈴木を見て、ん?と。でも直ぐに前を向いて、「あ、なんでもないです!」とMC始める。(その直後に鈴木は一旦ステージから去る)
・東京でライブするのいつぶりだろう?(田淵が2と指でやる)2月ぶりですね。
・東京……ガーデン……シアター?でしたっけ?(みんな拍手)初めてやるけど、どうですか?(また拍手)やっぱり初めてやる会場なので、音がよかったらまたやろうと思うし、どんなにいい会場でも音が難しいなと思ったらやらないし。みんなの意見を鵜呑みにしてまたやろうと思います!
・(拍手で応えてたことについて)このもどかしさをいい意味で楽しんでいた斎藤と喋れないということをいいことに、「せいっ、ほーぉっ!」って煽る鈴木(田淵、爆笑)
・この感じを1回だけ経験したことがある。ポリープで3日話しちゃいけないと言われていたときにお医者さんに「調子どうですか?」と聞かれて、「そうですね〜」って思わず話してしまったというエピソード。今俺は、あの時のお医者さんの立場なんだ!
・ニューアルバムを出した。アルバムのツアーはまたちゃんと改めてやろうと思ってるんだけど、かと言って新曲を全くやらないのは申し訳ないですし、次はアルバムの中から1曲やろうと思います。「夏影テールライト」

東京2回目

・東京ガーデンシアター……恵比寿と間違えた方いませんか?僕もです。こっち側も何人かいて、これもしかしてお客さんもかもと思いまして。見てると、仕事帰りなのか、恵比寿行ってから来ましたみたいな人も見受けられて……(普段ならウケるのに誰も笑ってくれないからうなだれる、田淵の爆笑する声が響きわたる)喋れないの辛いよね、こっちも辛いです。なんか、はいなら拍手、いいえならブーイング(手でやりながら)とかわかりやすいのあるといいよね。
・今日、来られなかった方もいると思いますし、色々な意見があったと思います。それでもここに来て向き合ってライブが出来ること幸せです、来てくださってありがとうございます。
・あとはアルバムの話

東京3回目

・東京ガーデンシアターで僕ら初めてライブをやらせてもらっていて、昨日は知らなかったんだけど、スタッフに教えてもらって知ったのが、隣にあるショッピングモールの中にSEGAがあるじゃないですか……?(沈黙、田淵笑う→拍手)そっか喋れないんだよね。そのSEGAUNISON SQUARE GARDENコーナーを作って頂きまして。クレーンゲームが4つあるんだけど、そのうちのひとつがTIGER&BUNNYという。それはまあ散々一緒にやってきているから分かるんだけど、残り3つがスプラトゥーン……(堪えきれずに笑いが起きる)それメンバーの1人が好きなだけだし、それだったら黒ラベルでもいいじゃないですか!僕、黒ラベル好きで水より飲んでるんですけど……。でもそうやって歓迎して下さって、音も良いのでまたやりたいと思います。(この話の間、鈴木は冷静に立ちながら水飲んでた)
・ライブが出来ない間、世の中がかなり変わってしまった。でも最近は、ライブハウスに対する当たりもそんな強くなくなってきた(かなりきつい言葉を使っていたけど、明確に思い出せないし、ここで間違った言葉を使うのは斎藤さんに失礼ですのでオブラートに包みました)おかげで、こうして生のライブが出来るようになってきた。前後左右が居ないのも僕にとってはちょうど良かったりする。もちろん今日来ないという選択をした人もいるし、色んな考え方もあると思う。それでもこうして来ていただけて、こうやって喋ってても反応ないのは慣れないけど、生でライブ出来ていて楽しい。来てくださってありがとうございます。
・アルバムの話

夏影テールライト

この曲は、ライブでやってもコーラスのパワーで壮大に聞こえる。照明もピンクやオレンジで暖かみがあった。
ハイハットの話がインタビューにあったのでイントロではずっと鈴木を見ていたが、本当に閉じていた。
そしてアルバムと同じ繋ぎを再現する。

Phantom Joke

スティックによるカウントが2拍あった後にイントロだった。
演奏力に磨きがかかっていて、冬に聞いた時以上のかっこよさと安定感があった。
元々休みないドラムなのに、更にアレンジを加え、激しさが増していた。

徹頭徹尾夜な夜なドライブ

セッションがあり、その後に歌い出す。(セッション中にヘッドフォンつけてもらっていたと思う)
間奏にて鈴木が立ち上がって上着を脱ぎ、高く上に投げる。曲終わりにはスティックまで投げる。

東京2回目

ギターソロの前に田淵がステージ中央前方を陣取って、そこから斎藤がギターソロでどこに行くのか斎藤マイクの近くをちょこまか動きながら伺っていた。斎藤がセンターに動いていったので直ぐに行手を塞ぐように田淵もセンターへ。邪魔をするのかと思いきや2人向き合ってギターソロへ。

東京3回目

ギターソロ前に田淵がステージセンター前にて正座しながらベースを弾いていた。ギターソロになると斎藤が若干遠回りしてから田淵の隣に来る。その後、田淵が斎藤の前を通り上手に移動してから自分のマイクに戻るが、その動きを体の向きを変えながら目で斎藤が追っていた。ギターソロの最後の音が思った以上に伸びたのか、ビブラート長めだった。(オーディオコメンタリーでこの感じを嬉しそうに語ってるシーンありましたね!その感じです)

ライドオンタイム

こちらの盛り上がりは圧巻だった。

東京1回目

田淵が上手に来たので、双眼鏡で見ていたら、ものすごく濃い顔をされていて、気持ちが伝わってきた。最後に舌出し。
2番に関しては、Aメロにて斎藤に近付き、ギターに触る。ワンフレーズ歌った後のチャーンっていうギターを田淵が弾くから、斎藤が笑ってしまう。
その後も上手にいたため、田淵はコーラス間に合わない。

東京2回目

1Aで田淵が上手側に来てステージの縁に座る→足バタバタしてる→寝転ぶ→寝転んだまま足を浮かせる(背中チラ見)という一部始終をビオラさんにずっと撮られていた。そのまま下手に移動。
2Aにて、1回目公演で味をしめたギター弾きをエスカレートさせていた。普通に斎藤がコード弾きしている所に駆け足で寄ってきた田淵が斎藤の真正面でしゃがみながら素手でギターを何度も弾いていた。その間斎藤は、右手を挙げている。冷静過ぎて(私が)笑ってしまう。

東京3回目

もはやお決まりになりつつあるが、2Aで斎藤の前に田淵がやってくる。さすがに斎藤も、あぁまた弾きに来たのかと勘づいたのか、ギターを田淵に近づけて、弾いてとアピールする仕草を見せてたのに、田淵は弾かない。なのでワンフレーズ終わった後のチャーンが無し。弾かないのかよと斎藤も笑っていた。

harmonized finale

ライドオンタイム終わりにステージが暗くなり、鈴木がスティックにて同機をスタートさせる。イントロが流れ始めてから鈴木は自身でヘッドフォンを装着、斎藤もイントロでカポを付けていた。落ちサビで歌とピアノだけになるところでは、両手でしっかりマイクを掴み、気持ちを思いっきり込めている。そんな姿に涙する。下のツイートの1枚目がそのシーンです。


この曲は、最後の部分がギターと歌のみになるため、ここで暗転、斎藤にスポットライトが当たってる間に田淵、鈴木はステージを去る。
最後の“その未来まで”は、かなり溜めてアカペラで歌い上げる。
その後、アルペジオで締める。(舞洲の進化版)ここでステージが明るく照らされ、田淵、鈴木がいないことに気付かされる(これでライブが終わってしまうと思い知らされる)
最後の音が消えた後に斎藤は、観客の拍手に応えるように深くお辞儀をしてから、いつもと変わらない仕草でステージを去っていった。

斎藤がステージを去ったあとで、絵の具が流れる。
この曲が最後に来ることには歌詞から見ても大きな意味を感じたため、ちょっと書いてみる。

今日が今日で続いていきますように

が最大のメッセージ。またあえる日まで、思い出が余韻が続いていけばいいと思う。
というかこの曲の歌詞全部が現実を突きつけられてると感じたり、このライブの位置付けに感じたりとラストに置くとこんなにも重たく感情を揺さぶってくるのかと思い知らされた。”ずっと続けばいいな けど 終わりが近づいてるのもわかるよ”なんて、その場にいる誰もが思った感情だろう。
2番サビ、ラストのサビ

君にも届くだろう 離れていたって大丈夫だよ/
想い続けていれば きっと 会えるから

については、来ない選択をした方への気持ちの表れにも感じるし、このライブが終わってしばらく生のライブがないなと感じている人へのメッセージにもとれるし、意味がたくさん付けられてしまう。メンバーにとってもファンにとっても、ライブというものをどれほど大事に思っているかが示される気がするので、この曲を最後にもってくることに大きな意味を感じざるを得なかった。

3回目公演のときには、この後、田淵、鈴木がいなくなってしまうから、2人の姿を見られるのはここで最後なのだと思いながら見ていた”今日が今日で続いていきますように”というフレーズは、斎藤と田淵のハモリであるが、鈴木も口を大きく動かしながら歌っていた。その3人には、バンドをやっていること、ライブをやっていることへの喜びからくるものであろう生き生きとした表情が浮かんでいた。
そんな3人が揃った最後の姿に私の目からは涙がこぼれ落ちたのだが…。

感想と考察

今回のライブは60分間という縛りがあった。観客を気遣ってくれての判断だが……。
その縛りの中でどれだけ多く曲が出来るか?というのを考えてくれていると思う箇所がいくつかあった。
例えば、開演のアナウンス終わってすぐ斎藤が歌い出すこととか、「harmonized finale」終わってステージから去るのが斎藤だけであることなど、演奏以外の演出を削っていることが挙げられる。そうやって、60分間のうち、演奏している時間の割合を極限まで増やしていた。
そんなUNISON SQUARE GARDENだから、短いライブでも大満足だった。

そして、ガイドラインに沿って行われるライブだとしても、ライブは楽しいのだということは変わらない。それはステージ上のメンバーが1番体現していた。
相変わらず田淵、鈴木が向き合うと音が大きくなるし、斎藤のギターを弾きに行く田淵がいるし、斎藤の手癖も激しかった。普段通りの3人の姿を見ることに「生存確認」という大きな意味が達成される。

総じて、特別な演出ももちろんあるが、普段通りだったという印象だった。

個人的な感想を言うと、私が投票した3曲は今回のツアーまでで全て演奏されたことになる。

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あとは、「harmonized finale」と言ったら私でしょ?くらいのハモナイヤクザであるため、大きな意味をもたせて今回のセットリストに入れてくれたのは本当に幸せでした。こんな嬉しいことはないです。
関東に住んでいますが、大宮には行けないので、これで恐らく、今年の生のライブ納め。
色んなツアーの仕掛けやアイディアが次々と出てきちゃうUNISON SQUARE GARDENの来年以降も楽しみである。

LIVE (on the) SEAT
2020.10.14、15@東京ガーデンシアター
1.クローバー
2.フルカラープログラム
3.フィクションフリーククライシス

4.誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと
5.セレナーデが止まらない
6.世界はファンシー
7.君はともだち

8.夏影テールライト
9.Phantom Joke
10.徹頭徹尾夜な夜なドライブ
11.ライドオンタイム
12.harmonized finale

衣装
斎藤→福岡シャツ、札幌シャツ、広島シャツ
田淵→ズボン新しくなった気がする。黒いスキニーに近いピッチリ感
鈴木→黒っぽい首元Vネックのシャツ、アウターは形一緒という衣装に変更。15周年終わったしね。

Patrick Vegeeを残さず食べてみた話。

はじめに

2019年の時点で薄々アルバムの匂いはしていた。それは、11.14大宮でのライブのMCにて斎藤が「(ライブとライブの間の空いた10日間で)めちゃくちゃかっこいい曲を作っていた」と話したからだ。
ライブとライブの間の10日間も曲を作り、2020年に備えていた3人。それが今年9月になり、ようやく明るみになった。

8枚目のアルバム「Patrick Vegee」
細かいところまで世界観が拘られていると思う。そんなパトリックさんのお野菜を私なりに料理したのが本記事である。
良ければお付き合いください。

アルバム全体について

このアルバムが届いた瞬間、

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なんかでかいんですけど……

と思った。自分、一体何を頼んだんだよと突っ込みたくなる大きさの段ボールだったし、中身はB5のコピー用紙もヒヤヒヤしてしまう大きさをしていたのだから。
そして、箱の中までウサギの世界が出来ていた。とにかくかわいい。うさぎ好きにはたまらなかった。

ちなみに、オーディオコメンタリーが想像以上でした。(映像見ている3人が20分くらいに編集されているのかと思ったらライブフルサイズだった!)

アルバム楽曲について

ここからは、各楽曲について語っていきたいと思う。
このアルバムの面白さは、前述の通り2019年には構想を練っていたり、制作をしていたりしたこともあり、UNISON SQUARE GARDENの15年間があちらこちらに散りばめられているところにある。そこにも触れていきたい。

Hatch I need

まず、“Hatch”の日本語訳から。
(陰謀を)企む、目論む、名詞だと陰謀といった意味がある模様。
曲中のコーラスでは「I need Hatch」と歌ってるが、敢えてタイトルを文法無視してこの並びにしたのは、8枚目という言葉に近づけるためだろう。

さて曲はというと、アルバムの最初がベースというのはなかなか珍しいと思う。そういった意味でも新しい挑戦と取れる。新しい挑戦で言うと、“私を”や“I need Hatch”という短い言葉を繰り返すのも新鮮だった。長い文としての繰り返しなら「フィクションフリーククライシス」という前例があるが……。

アルバムの1曲目は、自分の頭の中にいるユニゾンとはわりと離れたところに行きがちである。
それも面白くて、個人的にアルバム1曲目はハマることが多い。

過去作との繋がり
・“賽を振りやがった”→「パンデミックサドンデス」に“その前提で賽を振れ”という歌詞がある。

マーメイドスキャンダラス

前曲最後にて、“I need Hatch”と斎藤の叫びに近い歌が響いて、間髪入れずに“マーメイドの嘘が〜”と歌い始める。
2曲通して「はちまいめ」という言葉が完成する作りになっていた。

この曲は、ロックなアッパーチューンであるが、マイナーキーであるため、どことなく切なさが漂う曲調だ。というのも、マーメイドの話にハッピーエンドは少ない。その歌詞なのだから、「Simple Simple Anecdote」みたいな前向きな曲調では成立しないだろうと思う。

この歌詞もアンデルセンの「人魚姫」のストーリーとリンクするところがしばしば見受けられるので、それに沿って話していきたい。

「人魚姫」の大まかなあらすじは

6人の人魚の末っ子が、15歳を迎えた日にずっと憧れていた人間の住む世界へ行く。その日、王子様が乗っていた船が嵐に遭い、海に溺れそうになっていたため助ける。だが、王子様が目覚めた時に、別の女性がそばにいたため、その女性を命の恩人と思い込む。
人魚はその日以来、王子様のことが気になって仕方がないため、魔女と契約して人間の足を手に入れる。契約というのは、「人魚の美しい声と引き換えであること(後に舌を抜かれる)、王子様と結婚出来なかったら海の泡になってしまう」というもの。人魚は人間と違い、死ぬと海の泡となり、魂が消滅すると物語内で言われている。
人間の足を手に入れた人魚は王子様のところに行くが、声を出せないため、距離を縮めることができない。そうこうしているうちに、王子様に偶然にも、命の恩人と勘違いしている女性との縁談が出てきて、結婚してしまう。
結婚したその晩、人魚の姉達がナイフを持って現れる。「朝日が昇る前に、このナイフで王子を刺し、足に返り血を浴びたら、人魚の尾を取り戻せる、泡にならずに済む」という話だ。さっそくナイフを受け取り、王子を刺そうとするも、愛する王子を殺すことができなかった。人魚はそのまま海にナイフを投げ、自身も飛び込み泡となってしまった。

というものだ。泡となったあとも少し話があるが、本楽曲では泡になるまでの部分のみ関係あるように感じたので割愛します。

真実は泡になる/夢見といて恋焦がれといてどうにもならなかったこと

といった歌詞はこの物語を知ってから見ると、不思議とリンクしているように感じる。物語の中で、人魚が人間になって、王子の近くにいられることを「私は今幸せだ」と感じるシーンもある。
そして、マーメイドの存在を実在するとか幻だとか様々な考えが世の中にはあるらしく、その辺は1番Aメロの歌詞に表れているように思う。

総括して、田淵詞は面白い。心からそう思う。

ところで、マーメイドの嘘ってどういったものなのだろうか?

私の考察だが、マーメイドの中にある王子を愛する気持ちを嘘と思ってしまうことだと思う。

この気持ちが嘘ならば、簡単に王子をナイフで刺して自分は助かる物語になる。そんな物語にしたくないのはマーメイド自身であるから、そうなる前に夜を駆けて海に飛び込む。
嘘が嘘であるのならば、王子に朝日が昇るのだ。

結果的に、マーメイド自身も、王子を愛するマーメイドの気持ちという真実も泡になる。
そんな悲しみを滲ませた曲というように私は感じた。

歌詞以外について見ていくと、とにかくドラムがすごい。インタビューで、1曲フルで録ることができず、分けながらレコーディングしたと鈴木が語っていたが、確かに難易度がかなり高い。しかもBPMが200くらい……。これは「Phantom Joke」も顔負けの難易度かもしれない。それでもライブでどう化けてくるのか、今から楽しみで仕方ない。

落ちサビの

何回でもまた朝日は登るから

の連続三連符も、グチャっとしないところがユニゾンだなと思ったりもする。

どことなく「シグナルABC」感が漂っていることもあり、アルバムで1番好きな曲を敢えて決めるなら、私はこの曲を選ぶと思う。それだけに、ほかにも語りたいことがあるけど、長くなっちゃったのでここまでで……。

スロウカーヴは打てない(that made me crazy)--Inspired by throwcurve

私はthrowcurveというバンドを知らないので、そのバンドの要素あるある!!!なんて言えないので、そこには触れない。

歌詞から見ていくと、まずは先生に変なことを聞いて困らせるんじゃない!とツッコミを入れたい。ネジはおやつに入りません!!!

この歌詞は、ユニゾンのロックバンドとしてのスタンスがちょこちょこ出てくる。

I must doubt "Pop music”/
You may doubt "Rock festival"

という部分である。この歌詞への思いは、受注生産盤のメンバーインタビューにて田淵が語っているので、そこを読めば解決。

過去作との繋がり
・“やばい!やばい!あいつらが言う
somebody,somebody!求めたがる”(他、2番の同じ箇所)
の旋律が「I wanna believe,夜を行く」にも出てくる旋律と同じ。
・野球要素は「ギャクテンサヨナラ」や「crazy birthday」にも登場

ニゾンのバンドとしての姿勢が大きく表れるこの曲の最後の

つまりレイテンシーを埋めています

という歌詞で繋がれた「Catch up,latency」が、ユニゾンの中のど真ん中要素のあるシングルであることも、このアルバムの流れとして綺麗にハマっている。

摂食ビジランテ

アルバムの帯「食べられないなら、残しなよ。」はこの曲の歌詞から来ているもの。
この食べるという表現も、アルバムタイトルのVegeeというワードと繋がりがあるのだから、綺麗に世界が作られていて好きである。

この曲の歌詞は、田淵が世の中に対して怒ってるとか文句言ってるとかではまずないと思う。
世間はこうかもしれないけど、自分には自分の考えがあるから、染められてたまるか!というのがわりと近いのかなって。

曲調としては、静と動の使い分けが「WINDOW開ける」からパワーアップしている。

夏影テールライト

アルバムが予定通り7月に出ていたのなら、季節感ありありで、切なさが最上級に達すると思う。

UNISON SQUARE GARDEN「夏影テールライト」MV

さて、時々現れるユニゾン近すぎず遠すぎずな恋愛ソングがここで登場する。(過去作で言うと「オーケストラを観にいこう」「8月、昼中の流れ星と飛行機雲」「クロスハート1号線(advantage in a long time)」など)
この辺りの曲に関しては、田淵の中に女の子がいるのでは?と思わされてしまう。

このアルバムは「春が来てぼくら」以外でストリングス等を入れるの禁止という縛りがあるので、この壮大な雰囲気を田淵、鈴木のコーラスによって表現されている。バンドサウンドと声だけでもこのサウンドは出せるんだよというユニゾンのやり方は凄いなと純粋に思った。

過去作との繋がり
・Miss.テールライト→「MR.アンディ」「Miss.サンディ」の仲間登場
・イントロで「流星のスコール」を連想する方は多いかもしれない。
・“仮説を方程式にして”→「8月、昼中の流れ星と飛行機雲」でも“君の幸せ公式”という数学用語が出てくる。

幻に消えたなら ジョークってことにしといて。

という歌詞で繋がるから「Phantom Joke」がすんなりと入ってくる。
とはいえ、「摂食ビジランテ」と「Phantom Joke」に挟まれるこの曲……
曲の繋ぎとか曲間とかを練りに練ってるから上手くのであって、軽い気持ちでやったらテールライトが浮いてしまいかねない。

世界はファンシー

曲自体は短いのに、歌詞の文字数がかなり多い。どんだけ1小節に文字を詰め込んでいるのだと思うくらいに……。
斎藤のインタビューにて、「デモは田淵が自分でギターを弾いて、自分で歌ってる。デモだともっとBPMが速かった」という話があったので、デモを聴かせて頂きたいと心から思ってしまった曲である。

UNISON SQUARE GARDEN「世界はファンシー」MV

ちなみにファンシーの意味は空想、想像、気まぐれ、思いつき
どの意味が来てもこの歌詞にピッタリハマる。

過去作との繋がり
・冒頭のカウント“5.6 The world is fancy!”→「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」のサビ前のカウントも5から始まる。
・Continue→プログラムcontinued
・My fantastic guitar!→「蒙昧termination」の“れ れ れ れ れ れ れ れ ギター”に続くお前がギター弾くんかい!とツッコミたくなるシリーズ第2弾。後の“抜かりなさすぎる”の後のるの連続もこの曲っぽさはある。
・“担当者が不在”→「ここで会ったがけもの道」と同じ流れ。けもの道では「かけ直してもらえますか」と続くが、この曲では「その間に口実作って以上終了だ」と事を終わらせる。担当者なんていなくても関係ないらしい。
・“一聴じゃ読み解けない”→「mix juiceのいうとおり」で“一聴ではわからない”、「プログラムcontinued(15th style)」で“一聴じゃ難解なんてこと”という歌詞あり。

過去作との繋がりが盛りだくさんであった。

弥生町ロンリープラネット

前曲の“fancy is lonely.”でこの曲に繋がる。

「Phantom Joke」リリース時のインタビューだったと思うが、「ぼくたちのしっぱい」を鈴木が大変気に入ってアルバムのバラード枠にしたいという考えがあったという話をしていた記憶がある。その時に、アルバムのバラードにどうしても入れたい曲があり、田淵から鈴木に丁寧なメールが来たとか。

「ぼくたちのしっぱい」をカップリングにして、田淵の熱い思いからアルバムのバラード枠に落ち着いた曲がこの「弥生町ロンリープラネット」だった。
確かに、後に「春が来てぼくら」を入れるにはこの曲はアルバムにとっても大事なピースになり得る。

ニゾンのバラードは、バラードだがBPMが速い、音を静かにしないという良さがあると思う。「harmonized finale」をバラードと捉えるかは人それぞれだと思うが、あの曲もバラードにしてはかなりBPM速いので、びっくりしちゃう。それと似てる匂いがする。
そして、それぞれの楽器が激しく鳴り合うけれど、バラードとしての世界観を壊さない絶妙なバランスを保っているから心地よいし、飽きない曲になっているのだろう。

個人的好きポイントは“今はもう思い出せそうにないな”の最後のハモリである。

冬の雪解けをイメージしたくなるこの曲の終わりに“そしてぼくらの春が来る”という歌詞から間髪あけずに「春が来てぼくら」のイントロが流れる。
この瞬間の鳥肌は何ものにも変え難い。

Simple Simple Anecdote

「春が来てぼくら」と次の「101回目のプロローグ」がどちらも長めの曲であるため、この曲の短さはエンディングに繋ぐにはちょうどいい感じがする。(長い、長い、長いは疲れちゃう)

ちなみにAnecdoteは逸話、秘話という意味。

この曲は、身構えず軽い気持ちで聴ける曲と思える。“今日はなんとかなるぜモードでいいや”と歌詞通り思える魔法がかかっているように思う。

過去作との繋がり
タイトルのAnecdote→「ラディアルナイトチェイサー」にて“アネクドート風刺おあつらえ”という歌詞がある。

101回目のプロローグ

初めて聴いた時は、これサビ何個あるの?と思ったのを覚えてる。合唱曲の中でも1番2番構成ではなく、違う旋律の連続というパターン、あとはクラシック的なものを連想する作りとなっていた。田淵が「組曲みたいにしたい」としていたことをインタビューで見た時は、そういう事か!とストンと落ちた。“大好きなメロディーがありすぎ”た結果、こういうことになったんだな……と聴く度に思ってしまう。

ちなみに受注生産盤に付いてくるジグソーパズルを連想する歌詞もこの曲で登場する。

手に取ったパズルのピースで

と。
実際は、自粛期間中に斎藤がやって楽しかったから提案したら、採用になったという流れがあったらしいが。

この曲はバンドとファンの関係 というのを田淵は否定していたけど、この付かず離れずの距離感はバンドとファンとしてちょうどいいもののように思う。15周年を経て、バンドとしてのはじまりを歌ってる感じもする。
時々、全然聞いてないし、全然好きじゃないとか言っちゃう、そんなよく分からんスタンスでも、君(≒バンドを見てるファン)だけなら、今後のバンド人生の日々を分かち合いたいし、同じ歩幅でいるし、幸せになる準備だってしてる。

基本的にUNISON SQUARE GARDENが用意する発表は、世間の大勢の人に見てもらいたいです!というものではなく、物好きと呼ばれるファンに真っ直ぐ向けてきたものばかり。
15周年のような毎度毎度大きな約束(ライブとか新譜とか企画とか)を用意してもなく、小さな約束の積み重ねでちょうどいい温度感、距離感を保ち続けているように思う。

過去作との繋がり
・“4年ぐらいは後にするよ”→「10% roll,10% romance」にて似た歌詞あり。
・“世界は七色になる!”→「フルカラープログラム」
・魔法→「シャンデリア・ワルツ」他、多数登場

ニゾンにおける魔法という言葉は偉大である。
CIDER ROAD」にて“分からずやには見えない魔法”を初めてかける。「MODE MOOD MODE」にて“分からずやには見えない魔法をもう一度”かけてくる。
今作は、前作でかけてきた魔法が解けるまでの余韻を楽しむもの。

きっと次回作は、解けた魔法をまたかけてくれるかもしれない。

後書き

ということで、このアルバムを聞きながら長々と書いてみた。
私が思うに、曲順通りにしっかり聴きたいアルバムの最上級を突いてきたなという印象だった。それくらいに流れが作り込まれている。
そして、所々に散りばめられたUNISON SQUARE GARDENの15年間を見つける度に嬉しくなっちゃうのも上手く仕掛けられてる感じがした。

今思うのは、早くアルバムツアーができる世の中になってほしいということ。
生の音は格別だからね……

そんなことを思いながら、今日もまた「Patrick Vegee」を頭から聴くのです。

fun time HOLIDAY ONLINEライブレポ

はじめに

ニゾン主催で延期が発表されたライブといえば、「fun time HOLIDAY8」だった。仕方がないと受け入れつつも、心の片隅では泣きたい気持ちやら寂しさやら、ぶつけようのない怒りとか…様々な感情がミックスジュース状態だったと思う。少なくとも私はね。
それが、満を持して、配信という形でこの度、実現することになった。そんな豪華な休日のちょっとしたライブレポというよりは感想文です。
この記事は、アーカイブが消えたタイミングで公開しているので、見落とした場面を回収したり、こんな場面あったなあと懐かしんだりするのに使っていただければと思う。

のんびりお休みを満喫しながらお読みくださいませ。

トーク場面については、言葉そのままというよりは、ポイントをまとめる形としています。長いので、目次から見たい個所に飛んでみてください。

fun time RADIO

その1、ユニゾン3人で編

出演:UNISON SQUARE GARDEN


3人の雑談と各バンドの紹介をする。
・しょくぱんくんを褒めるメンバー。とにかく紹介したい鈴木によると、綿の量を調整して、斎藤、田淵も絶賛のあのふわふわ感が実現したよう。
・サイトゥーノは斎藤宏介とは別人らしい。どうやら色気溢れるイタリア人。


・ラジオで来たお便りのその後ってわからないよね問題

【各出演バンドとの関係性】
東京スカパラダイスオーケストラ:事務所の先輩。「貴雄に捧げます」問題。いい指輪ってどこで買えばいいの?、どうやって茂木さんの指のサイズを測ればいいの?
フレデリック:新世代感あっていい(田淵足振り回しながら)多くのお客さんに届けつつ、ロックバンドしている。
パスピエ:田淵が一番付き合い長い。アルバム出すたびに新しいことをどんどん模索している。田淵から見て輝いている、みんなに知ってほしい、同世代の中でも頼もしい。
BIGMAMA:パスで(斎藤)、歳も一緒で友達、気心知っている。高2で初めて一緒にライブする。極秘だけど、真央ちゃんが糖質制限している。その真央ちゃんに八天堂のクリームパンをあげる鈴木。
9㎜ Parabellum Bullet:活動年数が一緒。お互いトリビュート参加し合う。多くのバンドに愛されてる、世代のヒーロー、バンド界でもヒーロー。時代を切り開いた存在。
a flood of circle:10時に入ってきてからずっと楽屋で酒飲むか悩んでいる。飲めばいいのに、逆に飲まないって何かあるのかな?飲み放題ではないことに落ち込んでいたらしい。ステージがロックンロール。
THE BACK HORN:高校時代にコピーバンドしていた人たち。ライブにも行っていた。バンドをやっている流れで対バンさせていただくことになった不思議な関係。後輩にも分け隔てない方、バンドから愛されるバンド。ライブ大好き人間であり、ロックバンドはいつまでもライブばっかりやっていていいんだと思わせてくれる。
UNISON SQUARE GARDEN:人参おいしそう!!!人参はチャーハンに入れたい、皮むき嫌い、人参は皮ごと食べられる。チャーハンって卵先か後か問題。オチケンさんがボケに乗ってしまって収拾不可能。

その2、鈴木、斎藤と出演バンドによるフリップトーク

前半出演:三原康̪司(フレデリック)、茂木欣一東京スカパラダイスオーケストラ)、鈴木貴雄
茂木がライブにて、鈴木とのLINEのやり取りを明かす。明日の挨拶を鈴木に送ったところ、「惚れてまうやろ」と返事があったとのこと。そのエピソードの後、「貴雄君に捧げます」と言ってから曲が始まり、ユニゾントークにて指輪を用意した方がいいという話になったことに触れる。結果、ドラムは大きな指輪だという流れになっていた。
・ステージ構成が対面のため、前バンドのライブが見れる形。フレデリックが目の前で踊りながら見てくれていた。
・コメントのバリエーションが「目にあれ」しかない鈴木

トークテーマ:バンドマンあるある】
三原:ポケットにピック
茂木:間違ってない人を睨む
鈴木:日本全国行ってるけど、あくまでツアーで旅行ではないので、その県のことあんま知らない。

トークテーマ:自分を動物に例えると】
三原:ヤモリ
茂木:カピバラ
鈴木:ビーバー
カピバラとビーバーって近いし、結婚しましょうか?という流れになる。

後半出演者:成田ハネダパスピエ)、柿沼広也(BIGMAMA)、斎藤宏介
・バンド紹介がパスされてたから、ライブもパスされるのかな?と思った柿沼。ナタリーの記事ひどかったね(笑)

・あえてトリビュートでやった曲ではなく「ライドオンタイム」をやるBIGMAMA。ユニゾンファンが見ているところで何ができるか、いじってもらえるくらいの仲であることについて話していた。

トークテーマ:はじめて作った曲のタイトルは?】
成田:クラシック風ピアノ曲
柿沼:Precious
斎藤:無題

トークテーマ:自分を乗り物に例えるなら?】
成田:ロードローラー
柿沼:ファルコン
斎藤:スケボー

【最近、成長したなって思えること】
成田:自炊の腕(料理)→レバニラを作ったとのこと。
柿沼:ルービックキューブ
斎藤:流行をチェック →流行ってるものには理由がある、指ハートやる

ひらめ🐠「ポケットからきゅんです!」

その3、田淵とライブを語ろう編

出演者:菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)、佐々木亮介(a flood of circle)、田淵智也
・トリビュートしてもらった曲のリハを聴いて、「あっ、今日そういう日か!」と思う田淵
・立て続けにやる形がいいから、フェスはこれをパクればいい
・スイッチャーの人たちが楽しそう
・仲間が近くにいるライブっていいな(佐々木:今日一番いい場所で「新しい光」が聞けてるな)
・9㎜のトリビュートアルバムがよかった。
・4月から配信やりたいと思ってたけど、外出れないから諦め。元に戻ったら楽しいけど、それまでの間何もしなくていいのか?心が死んでしまわないか。
・生のライブの代替品ではなく、新しい面白いものをという位置づけ。
・佐々木がしょくぱんくんを抱く、菅原ver、佐々木ver、スカパラverのしょくぱんくん作ればいいんじゃない?
・緊張で喋ってる場合ではない田淵

その4、メンバーいないところでユニゾンを語ろう編

出演者:金井政人(BIGMAMA)、菅波栄純THE BACK HORN
・とりあえず座っていればいいと言われた金井
・悪口言わないようにしなきゃ。
・高校生の頃、ユニゾンがまだ全然ユニゾンしてなかった、スクエアしてなかった頃から見ている。
・ほやほやの栄純
・ラジオの声はセッティングしている側でもちゃんとした音量で聞こえる。田淵のこのライブにかける思いを聴いて気合いが入った栄純
・一方、気合い入れたかったのに毎回紹介してもらえないBIGMAMA
・(菅波)ユニゾンが出てきたときに、先輩としては「やめてくれよ」と思った。ユニゾンはその時のロックバンド好きが聞きたい正解を出してしまった。しかも、それを自分たちができないことで、ゲームチェンジされてしまった感じがあった。
・いまだに菅波の隣で話してるのが嘘くさい金井
・自分たちを元々好きでいてくれるファンの人たちにしか届ける機会がなかったから、他のファンに届ける有意義な機会を作ってくれたユニゾン
・ユニゾンファンに向けて「あなたたちが好きなバンドは仲間たちからもすごく愛されてるし、リスペクトされてるから間違いないよ」
・朝早い斎藤宏介がリハで高い声をセーブしている姿に感動

ライブレポ

Invisible Sensation

絵の具なし、いきなり斎藤が抜かれた状態で高らかにスタートする。
Aメロで田淵が斎藤の後ろに来て戻るタイミングで斎藤が田淵をチラ見。もう既にメンバーが楽しんでいる。
鈴木の表情がかなり柔らかく、その表情で2番Bメロでは斎藤、田淵を交互に見ている姿には頼もしさも感じる。
「生きてほしい」という歌詞がこのライブにおけるゲストバンドへの思いなのかもしれない。

さよならサマータイムマシン

間髪開けずにたかおのシンバル打ちで始まる。「メンバー的にはそうでもないけどファン人気高し」と昨年のツアーのU-sideコーナーで言っていたのをふと思い出す。夏の終わりというちょうどいいタイミングでこの曲を聞くのはなんだかだ初めてだなと思った。
サビ頭の”さよなら” が今までで1番強かった。そして、サビ最後のエコーが毎度いい具合にかかっていた。
間奏中のワンツーのカメラワークがカッコイイ。全体的にMVを連想させるようなカメラワークだったなと言う印象を受けた。

アウトロ長めからの…

Phantom Joke

2020年最も演奏されている曲。今までは、ライブの後半にやることが多く、ボーカルが辛そうだったが、今回は固まってきた感じがした。
この曲が始まった途端、田淵の動きが激しくなる。休みなくドラムを叩く鈴木から笑顔が出るようになったのが何よりも大きい。
”この空の先を見たい”でエコーがかかるアレンジ。
落ちサビでは斎藤に白いライトが当たる。パッと見、白黒映像にも見えるような色味だった。

一瞬暗転
セッションほどでは無いがコードでギター、ドラムの音が響く。
音の余韻を残しつつ、斎藤は水飲みながら鈴木と軽く打ち合わせをしていた。

ラクリカルカレ

”なんか完全に疼き出した” でカメラに思いっきり近寄り、大きい口で口パクする田淵。
2番頭のライドオンの巻舌がとにかくかっこよかった。途中、鈴木と田淵で向き合う場面あり。
35歳のカラクリカルカレは尖りに尖ってたけど、大人の余裕も少々伺える良さがあった。

世界はファンシー

きました新曲!!!イントロの田淵のにゃんこポーズは、ずるさしかなかった。
2番のちょろいシリーズは、田淵が斎藤の真横に来ていたので、斎藤が田淵に訴えてる感じで歌っていた。
MVで鈴木がバケツを被り、バケツをスティックで叩いている部分、ライブでは直に頭を叩いていた。HAPPYの横目遣いはずるい。ファンは普通にHAPPYだと思う。本人にHAPPYさはなかったけど。
落ちサビにて上着脱ぐ鈴木、いよいよライブも後半戦なんだなって感じる。ラスサビでは一瞬立ち上がっていた。
この曲は初披露なのに、安定感半端なかった。

kid,I like quartet

はじめましてこんにちは。
1番Aメロでどこかへ行ってしまう田淵と、それ見て歌声に笑いが混ざる斎藤。引いてみる映像だと田淵がカメラマンと混ざってるときがあった。
とにかく田淵を見て笑いすぎな斎藤、ベースのヘッドでビオラさんに向けて打つ仕草をする田淵、”Can you see"でカメラ目線でスティック回しする鈴木。それぞれの形で楽しんでいるのが画面から伝わってきた。

シュガーソングとビターステップ

曲を通して、ミラーボールを使った照明が綺麗だった。
イントロとアウトロでオチケンさんとコラボしていた。
歌が始まると客席の階段を上る田淵、場所を自由に贅沢に使っている。蓋然性合理主義ポーズはカメラに向かってやっていた。
間奏中に斎藤の足元に正座する田淵、それに気づいた斎藤は田淵に向けて演奏し、最後エフェクターのここ押してって指示する。びっくりした田淵だが、結局斎藤自身が押していた。
”生きてく理由を映し出せ”のサビで鈴木田淵向き合う。
最後の歌詞はオチケンさんがかっこよく言ってくれた。
そして、カメラが引いて、コーストをどのように使っていたかが分かる画となった。

メモ
斎藤→広島シャツ(ピアノシャツ)
鈴木→チケットとセットだったTシャツ

あとがき

ということで、あっという間の5時間が幕を締めた。正直、丸々5時間画面にかじりついて見ることはできなかったのだが、要所要所に笑うポイント、音楽っていいなと思うポイントがあって、歌詞通り”生きてる理由”そのものになった。幸福感は画面の向こうにいる方々の表情を見れば、存分に伝わってくる。
次のライブは久しぶりの生のライブとなる。配信は配信でしかできないやり方があるが、やはり生で見るライブにはほかに変えようがない良さがあるので、その両者を経験できた2,020年は貴重なのかもしれないなと、夏が途切れた今思う。


2020.09.19 fun time HOLIDAY ONLINE
@東京 新木場STUDIO COAST
Invisible Sensation
・さよならサマータイムマシン
・Phantom Joke
・カラクリカルカレ
・世界はファンシー
・kid,I like quartet
シュガーソングとビターステップ
 

田淵ブログ謎解きの答え合わせをしてみた

はじめに

以前、こんな記事を書いた。
usg-0v0.hatenablog.com

この記事、書きっぱなしではもったいないですし、せっかくなので答え合わせをしてみようと思う。

【2021年1月追記】
12月31日のカウントダウン配信ライブにて、31位~70位の発表があったので、それを踏まえてこの記事を編集し直しました!

答え合わせ

まずは、31位以降の曲をまとめてみる。

31位 天国と地獄
32位 マスターボリューム
33位 春が来てぼくら
34位 未完成デイジー
35位 流星のスコール
36位 10% roll,10% romance
37位 Micro Paradiso!
38位 cody beats
39位 like coffeeのおまじない
40位 お人好しカメレオン
41位 スノウリバース
42位 オーケストラを観にいこう
43位 マイノリティ・リポート(darling,I love you)
44位 ラブソングは突然に~What is the name of that mystery?~
45位 CAPACITY超える
46位 何かが変わりそう
47位 サンポサキマイライフ
48位 夢が覚めたら(at that river)
49位 crazy birthday
50位 さわれない歌
51位 誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと
52位 シュプレヒコール~世界が終わる前に~
53位 23:25
54位 黄昏インザスパ
55位 fake town baby
56位 セク×カラ×シソンズール
57位 ガリレオのショーケース
58位 シューゲイザースピーカー
59位 Catch up, latency
60位 ライトフライト
61位 プログラムcontinued(15th style)
62位 蒙昧termination
63位 5分後のスターダスト
64位 ライドオンタイム
65位 セレナーデが止まらない
66位 MIDNIGHT JUNGLE
67位 フライデイノベルス
68位 クロスハート1号線(advantage in a long time)
69位 ぼくたちのしっぱい
70位 サイレンインザスパ

8月22日の配信ライブでも感じたが、わりと自分の好きな系統というのが、31位~70位には多く入ってきている。メンバー的にも、必殺技的存在である曲がこのゾーンに数多くいる模様。

それでは、夏に私が立てた予想の答え合わせをしていこう。(ここでいうセトリに入る、入らないの話は、8月22日開催の「LIVE(in the)HOUSE2」のことを指す)

シングル曲

私が予想したランクイン曲、セットリスト入りする曲はこちらだった。

・マスターボリューム 32位
流星のスコール(セットリストには入らない) 35位
fake town baby 55位
・10%roll,10%romance 36位
・春が来てぼくら(セットリストには入らない) 33位
・Catch up, latency 59位

これに関しては、全て予想通りだった。(ちょっと嬉しい)

アルバム曲

ランクインしているという予想を立てていた曲には★を、実際にランクインした曲は赤字で表記します。(8月22日のライブにて披露された曲は蛍光ペン引いています)

新世界ノート

ランクイン1曲

アナザーワールド(109位)
センチメンタルピリオド(21位)
・さよなら第九惑星(24位)
・サーチライト
★ライトフライト(60位)
・箱庭ロック・ショー(9位)

こちらも予想が的中した。

UNISON SQUARE GARDEN

ランクイン曲2曲

・カラクリカルカレ
センチメンタルピリオド(21位)
・サンポサキマイライフ(47位)
・デイライ協奏楽団
・等身大の地球(25位)
・MR.アンディ-party style-(70位以下)
★WINDOW開ける
★マスターボリューム(32位)
・いつかの少年
・箱庭ロック・ショー(9位)
・クローバー(80位)

こちらは、2曲中1曲が的中という結果だった。でもまあ、その1曲はシングル曲だから、、、って感じですね。

JET CO.

ランクイン曲4曲

メッセンジャーフロム全世界
・コーヒーカップシンドローム
★チャイルドフッド・スーパーノヴァ
・cody beats(38位)
・気まぐれ雑踏
・キライ=キライ(74位)
★ライドオンタイム(64位)
・meet the world time
・夜が揺れている
・アイラブニージュー(28位)
★スノウアンサー
★23:25(53位)

4曲ランクインしていて、披露された曲は2曲だった。(しかし、12月31日に発表されたランキングによると「チャイルドフッド・スーパーノヴァ」は70位以内に入っていないのに披露されている。そのため、田淵ブログのヒントも4曲ではなく3曲の間違いとなる)
結論:予想したうちの2曲は正解、1曲不正解。

Populus Populus

ランクイン曲3曲

・3minutes replay
・kid,I like quartet(71位)
★プロトラクトカウントダウン
・きみのもとへ(14位)
・僕らのその先
・スカースデイル(10位)
・ワールドワイド・スーパーガール
★CAPACITY超える(45位)
・場違いハミングバード(13位)
・カウンターアイデンティティ
★未完成デイジー(34位)
オリオンをなぞる(5位)
シュプレヒコール〜世界が終わる前に〜(52位)

ランクイン3曲中披露された曲は1曲。それも予想が的中。「未完成デイジー」よかったなあ…
披露されなかった2曲も含めた結果は、3曲中2曲正解といったところだ。シュプレヒコール好きなのに、ライブでやる頻度で選曲しなかったという、、、

CIDER ROAD

ランクイン曲6曲

・to the CIDER ROAD(6位)
・ため息shooting the MOON(23位)
リニアブルーを聴きながら(22位)
★like coffeeのおまじない(39位)
★お人好しカメレオン(40位)
・光のどけき春の日に
★クロスハート1号線(68位)
★セレナーデが止まらない(65位)
流星のスコール(ただしやらないと予想)(35位)
・Miss.サンディ(89位)
★crazy birthday(49位)
・君はともだち
・シャンデリア・ワルツ(8位)

ランクイン数最多のハリネズミアルバムから披露されたのは2曲。
どちらも正解!
そして、ランクインした曲という括りで見ても、全曲正解だった。(すごい)

Catcher In The Spy

ランクイン曲5曲

★サイレンインザスパイ(70位)
シューゲイザースピーカー(58位)
・桜のあと(3位)
★蒙昧termination(62位)
★君が大人になってしまう前に
・メカトル時空探検隊
・流れ星を撃ち落せ(81位)
★何かが変わりそう(46位)
harmonized finale(11位)
★天国と地獄(31位)
・instant EGOIST(30位)
・黄昏インザスパイ(54位)

「何かが変わりそう」はランクインしているという予想こそ立ててはいたが、たったの1曲しかセトリに入らないというヒントが出たときに私は「君が大人になってしまう前に」だろうという予想をしていた。という意味では惜しかった…。
ランクインに関しては、田淵ブログのヒントによると5曲とのことだったが、6曲もランクインしていた。そのうち正解したのは4曲でした。

Dr.Izzy

ランクイン曲2曲

エアリアルエイリアン
・アトラクションがはじまる(77位)
シュガーソングとビターステップ(12位)
マイノリティ・リポート(43位)
・オトノバ中間試験(19位)
・マジョリティ・リポート
・BUSTER DICE MISERY
パンデミックサドンデス
・8月、昼中の流れ星と飛行機雲
★フライデイノベルス(67位)
・mix juiceのいうとおり(4位)
・Cheap Cheap Endroll

ランクイン曲全部やるというヒントが出ていたこのアルバム。2曲中1曲的中という結果だった。
だけど前回のブログにて、願望としてマイノリティが捨てがたいと書いただけに、予想が外れても嬉しい結果となりました!!!

MODE MOOD MODE

ランクイン曲5曲

・Own Civilization
・Dizzy Trickster(75位)
★オーケストラを観にいこう(42位)
fake town baby(55位)
・静謐甘美秋暮抒情(16位)
・Silent Libre Mirage(ランク外とのこと)
★MIDNIGHT JUNGLE(66位)
・フィクションフリーククライシス
Invisible Sensation(15位)
★夢が覚めたら(48位)
★10%roll,10%romance(36位)
・君の瞳に恋してない(7位)

5曲ランクインしていて披露されたのはなんと4曲と最多。最新アルバムだしね。
予想した5曲全て正解でした!そして「夢が覚めたら」をやらないという予想も的中した。

カップリング曲

カップリング曲で披露されたのは、1曲だった。

・5分後のスターダスト(63位)
ガリレオのショーケース(57位)
・一人思うは雨の中
★スノウリバース(41位)
★ギャクテンサヨナラ
・空の飛び方
・僕は君になりたい
・UNOストーリー
★over driver
・さよならサマータイムマシーン(27位)
★誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと(51位)
★さわれない歌(50位)
・三日月の夜の真ん中
★ラブソングは突然に(44位)
・ノンフィクションコンパス(72位)
・セク×カラ×シソンズール(56位)
★ピストルギャラクシー
・三月物語
・I wanna believe、夜を行く(17位)
・シグナルABC
・東京シナリオ
・RUNNERS HIGH REPRISE
flat song
・スノウループ
・サンタクロースは渋滞中
・リトルタイムストップ
・きみはいい子
・ラディアルナイトチェイサー
★Micro Paradiso!(37位)
・たらればわたがし
・ここで会ったがけもの道
★ぼくたちのしっぱい(69位)

「mouth to mouse(sent you)」が前回披露されたのだから、「ぼくたちのしっぱい」もやるだろうという気持ちで予想していたが、本当にやってくれた。アコースティック編成は二度と見られないと思っていただけに、とても嬉しかった。
10曲ランクインしているというヒントだったが、その中で正解したのが7曲という結果だった。

まとめ

ということで、予想の答え合わせをしてみた。
まとめると、セットリストの17曲中15曲は予想が当たっていたということになる。(Phantom Jokeはアンコール扱いということで除く)
我ながらなかなかの的中率。

ランキングという括りで見ていくと、40曲中29曲が正解ということになりました!!!
数字で表すとなかなかの的中率だと思う。

今回、ブログにてヒントを出して予想させるという方法をとった田淵のやり方にもとても楽しめた。
そして、なんだかんだで、このランキングを少し意識してその後のライブのセットリストを組んでいる部分もあったように感じるし、良い企画だったと思う。
窮屈な世の中で、ちょっとした楽しいを提供してくださり、感謝でしかないです。


「LIVE(in the)HOUSE2」のライブレポも合わせてどうぞ。
usg-0v0.hatenablog.com