おとのば

LIVE(on the)SEAT東京レポ

はじめに

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8ヶ月ぶりに生のライブに行くことができた。本音を言うと、年内に行けるとは思ってなかったし、まだ早いかもしれないと思うこともあった。
それでも行くという決断をするまでに様々な葛藤、環境の変化などがあり、この日を迎えることになった。

行かないという選択をした方も、行く決断をした方も、覚えている限り詳細にまとめたので、良ければセットリストの曲を流しながら読んで頂きたい。

※この記事は、ネタバレ盛りだくさんです。ライブのセットリスト、演出、照明など一切の情報を入れたくない方は読まないことを勧めます。

ライブレポ

各曲で感じたこと、事件簿などをまとめて行きます。今回は、この曲をセットリストに入れたのにはきっと意味があるはず!と思うことが多々あったので、そこにも触れていきたい。
MCについては、言葉そのままではなく、概要を箇条書きにしました。

クローバー

幕が降りたまま、斎藤の歌声だけが響きわたる。サビになるとコーラスも聞こえる。(君がここに居ないことで→田淵、あなたがここに居ないことで→鈴木 という感じもした。幕が下りているので真相は不明だが)

君がここに居ないことで
あなたがここに居ないことで
回ってしまう地球なら別にいらないんだけどな

という歌詞が全てだと思う。今まで、お客さんの居ない場でライブしていたユニゾンがこの曲をアカペラで歌うことに大きな意味を感じた。
1サビの最後、「また、会おう」って言ったフローリアをかなり溜めていた。
1番サビが終わると同時に幕が降り、3人それぞれの楽器の音が鳴る。グリーンの暗めの照明が3人に当たる。

「また、会おう」って言ったんだ
「好きだよ」って言ったフローリア

と歌い終わると同時に曲が終わり、そのまま次の曲へ。
ちなみに令和初のUNISON SQUARE GARDENのライブの1曲目に歌われたのもクローバーだった。田淵はじめメンバーにとって大切な曲なのだろうと思う。

フルカラープログラム

照明が一気に明るくなり、「ようこそぉー!」といつもの挨拶が入る。
2Aのドラムは、手数が増えたのか、一つ一つの音が力強くなったのか分からないが、進化していた。
2番サビ終わり辺りからフルカラーに相応しく虹色に舞台が照らされる。

東京1回目、2回目

“完全無欠のロックンロールを”を両手を広げてアピールする斎藤の姿が印象的だった。

東京3回目

わりと序盤で鈴木が数秒間立ち上がる瞬間があった。恐らく、見せる場がない新衣装を見せてくれていたのかもしれない。
“完全無欠のロックンロールを”では、斎藤が田淵、鈴木を親指で指さしてた。

フィクションフリーククライシス

曲間なくセッションが始まる。これぞユニゾンという、ドラムソロ→ベース→ギターという流れ。
1サビが終わった後のギターのみの部分で斎藤に雷が落ちるような照明が当たる。
“自意識がクライシス迷子”に合わせて迷子〜!って言いそうになり危なかった。
普段手拍子が起こる落ちサビは待ってましたと言わんばかりに大きな手拍子が起こった。
曲終わりに「UNISON SQUARE GARDENです!」と挨拶する。

東京1回目

東京の皆さんこんばんは!
最後まで楽しんでいってください!(今回、自由にという言葉はなし)

東京2回目

最初3曲でやりきった感があります笑(言葉違うと思う)
最後までよろしくー!

東京3回目

LIVE (on the) SEAT、最後まで楽しんでいってください!

誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと

ものすごく勢いがあった。特に2番Aメロでのドラムのアレンジが凄まじい。
これもコーラス部分を歌いそうになるから危ない。このコーラスで両手を思いっきり広げて気持ちよさそうに歌っている田淵を見るのも久しぶりだと感慨深い。
いずれもライブでしか見られない姿だから、こういうのが私は見たかったんだ!と気付かされる曲だと思ったし、サビの歌詞はこのご時世だから特に刺さるなと感じた。

セレナーデが止まらない

個人的には、投票した曲をやってくれたことに嬉しさしか無かった。
イントロのあぁーーーーー↑はギターテクニックの進化もあって、ものすごくかっこよかった。(と思ったら、2回目、3回目は音源通りだったので、1回目はミスだと思う)
間奏のギターを双眼鏡でマジマジと見ていたが、手がものすごく忙しそうだった。それを直立不動で涼しい顔をして弾いていた斎藤だった。

世界はファンシー

ハッピーはハッピー加減が全く伝わってこなかった。

東京1回目

“二次関数とかマジちょろい
歴代将軍とかマジちょろい”
が高めに歌われていて、それを真横で田淵が覗き見しながら嬉しそうにしていた。

東京2回目

MVでバケツ被っていた部分で、鈴木が上に向かってスティック振っていた。
この回で初めて、”my fantastic guitar”のmyがちゃんと聞き取れた。(というくらい、myをしっかり言ってなかった)

君はともだち

こちらの歌詞は、味方でいてくれる心地良さがあって非常に優しい。今回はそんな曲たちがセットリストに選ばれることが特に多い気がする。
同機を入れているとはいえ、2人のコーラスが音の厚みを増していた。特にアウトロのla la la...で歌うところ、田淵、鈴木→あとから斎藤が加わるという流れが本当に見ていて感動もの。
この曲をやってる時の田淵の目がキラキラしていて優しくて、とにかく素敵な表情をしていたのが印象的であった。

東京3回目

途中で、下から新しいスティックを取り出す鈴木。その間もドラムは止まることなく叩かれ続けていた。

MC

東京1回目

・喋り始める前に鈴木を見て、ん?と。でも直ぐに前を向いて、「あ、なんでもないです!」とMC始める。(その直後に鈴木は一旦ステージから去る)
・東京でライブするのいつぶりだろう?(田淵が2と指でやる)2月ぶりですね。
・東京……ガーデン……シアター?でしたっけ?(みんな拍手)初めてやるけど、どうですか?(また拍手)やっぱり初めてやる会場なので、音がよかったらまたやろうと思うし、どんなにいい会場でも音が難しいなと思ったらやらないし。みんなの意見を鵜呑みにしてまたやろうと思います!
・(拍手で応えてたことについて)このもどかしさをいい意味で楽しんでいた斎藤と喋れないということをいいことに、「せいっ、ほーぉっ!」って煽る鈴木(田淵、爆笑)
・この感じを1回だけ経験したことがある。ポリープで3日話しちゃいけないと言われていたときにお医者さんに「調子どうですか?」と聞かれて、「そうですね〜」って思わず話してしまったというエピソード。今俺は、あの時のお医者さんの立場なんだ!
・ニューアルバムを出した。アルバムのツアーはまたちゃんと改めてやろうと思ってるんだけど、かと言って新曲を全くやらないのは申し訳ないですし、次はアルバムの中から1曲やろうと思います。「夏影テールライト」

東京2回目

・東京ガーデンシアター……恵比寿と間違えた方いませんか?僕もです。こっち側も何人かいて、これもしかしてお客さんもかもと思いまして。見てると、仕事帰りなのか、恵比寿行ってから来ましたみたいな人も見受けられて……(普段ならウケるのに誰も笑ってくれないからうなだれる、田淵の爆笑する声が響きわたる)喋れないの辛いよね、こっちも辛いです。なんか、はいなら拍手、いいえならブーイング(手でやりながら)とかわかりやすいのあるといいよね。
・今日、来られなかった方もいると思いますし、色々な意見があったと思います。それでもここに来て向き合ってライブが出来ること幸せです、来てくださってありがとうございます。
・あとはアルバムの話

東京3回目

・東京ガーデンシアターで僕ら初めてライブをやらせてもらっていて、昨日は知らなかったんだけど、スタッフに教えてもらって知ったのが、隣にあるショッピングモールの中にSEGAがあるじゃないですか……?(沈黙、田淵笑う→拍手)そっか喋れないんだよね。そのSEGAUNISON SQUARE GARDENコーナーを作って頂きまして。クレーンゲームが4つあるんだけど、そのうちのひとつがTIGER&BUNNYという。それはまあ散々一緒にやってきているから分かるんだけど、残り3つがスプラトゥーン……(堪えきれずに笑いが起きる)それメンバーの1人が好きなだけだし、それだったら黒ラベルでもいいじゃないですか!僕、黒ラベル好きで水より飲んでるんですけど……。でもそうやって歓迎して下さって、音も良いのでまたやりたいと思います。(この話の間、鈴木は冷静に立ちながら水飲んでた)
・ライブが出来ない間、世の中がかなり変わってしまった。でも最近は、ライブハウスに対する当たりもそんな強くなくなってきた(かなりきつい言葉を使っていたけど、明確に思い出せないし、ここで間違った言葉を使うのは斎藤さんに失礼ですのでオブラートに包みました)おかげで、こうして生のライブが出来るようになってきた。前後左右が居ないのも僕にとってはちょうど良かったりする。もちろん今日来ないという選択をした人もいるし、色んな考え方もあると思う。それでもこうして来ていただけて、こうやって喋ってても反応ないのは慣れないけど、生でライブ出来ていて楽しい。来てくださってありがとうございます。
・アルバムの話

夏影テールライト

この曲は、ライブでやってもコーラスのパワーで壮大に聞こえる。照明もピンクやオレンジで暖かみがあった。
ハイハットの話がインタビューにあったのでイントロではずっと鈴木を見ていたが、本当に閉じていた。
そしてアルバムと同じ繋ぎを再現する。

Phantom Joke

スティックによるカウントが2拍あった後にイントロだった。
演奏力に磨きがかかっていて、冬に聞いた時以上のかっこよさと安定感があった。
元々休みないドラムなのに、更にアレンジを加え、激しさが増していた。

徹頭徹尾夜な夜なドライブ

セッションがあり、その後に歌い出す。(セッション中にヘッドフォンつけてもらっていたと思う)
間奏にて鈴木が立ち上がって上着を脱ぎ、高く上に投げる。曲終わりにはスティックまで投げる。

東京2回目

ギターソロの前に田淵がステージ中央前方を陣取って、そこから斎藤がギターソロでどこに行くのか斎藤マイクの近くをちょこまか動きながら伺っていた。斎藤がセンターに動いていったので直ぐに行手を塞ぐように田淵もセンターへ。邪魔をするのかと思いきや2人向き合ってギターソロへ。

東京3回目

ギターソロ前に田淵がステージセンター前にて正座しながらベースを弾いていた。ギターソロになると斎藤が若干遠回りしてから田淵の隣に来る。その後、田淵が斎藤の前を通り上手に移動してから自分のマイクに戻るが、その動きを体の向きを変えながら目で斎藤が追っていた。ギターソロの最後の音が思った以上に伸びたのか、ビブラート長めだった。(オーディオコメンタリーでこの感じを嬉しそうに語ってるシーンありましたね!その感じです)

ライドオンタイム

こちらの盛り上がりは圧巻だった。

東京1回目

田淵が上手に来たので、双眼鏡で見ていたら、ものすごく濃い顔をされていて、気持ちが伝わってきた。最後に舌出し。
2番に関しては、Aメロにて斎藤に近付き、ギターに触る。ワンフレーズ歌った後のチャーンっていうギターを田淵が弾くから、斎藤が笑ってしまう。
その後も上手にいたため、田淵はコーラス間に合わない。

東京2回目

1Aで田淵が上手側に来てステージの縁に座る→足バタバタしてる→寝転ぶ→寝転んだまま足を浮かせる(背中チラ見)という一部始終をビオラさんにずっと撮られていた。そのまま下手に移動。
2Aにて、1回目公演で味をしめたギター弾きをエスカレートさせていた。普通に斎藤がコード弾きしている所に駆け足で寄ってきた田淵が斎藤の真正面でしゃがみながら素手でギターを何度も弾いていた。その間斎藤は、右手を挙げている。冷静過ぎて(私が)笑ってしまう。

東京3回目

もはやお決まりになりつつあるが、2Aで斎藤の前に田淵がやってくる。さすがに斎藤も、あぁまた弾きに来たのかと勘づいたのか、ギターを田淵に近づけて、弾いてとアピールする仕草を見せてたのに、田淵は弾かない。なのでワンフレーズ終わった後のチャーンが無し。弾かないのかよと斎藤も笑っていた。

harmonized finale

ライドオンタイム終わりにステージが暗くなり、鈴木がスティックにて同機をスタートさせる。イントロが流れ始めてから鈴木は自身でヘッドフォンを装着、斎藤もイントロでカポを付けていた。落ちサビで歌とピアノだけになるところでは、両手でしっかりマイクを掴み、気持ちを思いっきり込めている。そんな姿に涙する。下のツイートの1枚目がそのシーンです。


この曲は、最後の部分がギターと歌のみになるため、ここで暗転、斎藤にスポットライトが当たってる間に田淵、鈴木はステージを去る。
最後の“その未来まで”は、かなり溜めてアカペラで歌い上げる。
その後、アルペジオで締める。(舞洲の進化版)ここでステージが明るく照らされ、田淵、鈴木がいないことに気付かされる(これでライブが終わってしまうと思い知らされる)
最後の音が消えた後に斎藤は、観客の拍手に応えるように深くお辞儀をしてから、いつもと変わらない仕草でステージを去っていった。

斎藤がステージを去ったあとで、絵の具が流れる。
この曲が最後に来ることには歌詞から見ても大きな意味を感じたため、ちょっと書いてみる。

今日が今日で続いていきますように

が最大のメッセージ。またあえる日まで、思い出が余韻が続いていけばいいと思う。
というかこの曲の歌詞全部が現実を突きつけられてると感じたり、このライブの位置付けに感じたりとラストに置くとこんなにも重たく感情を揺さぶってくるのかと思い知らされた。”ずっと続けばいいな けど 終わりが近づいてるのもわかるよ”なんて、その場にいる誰もが思った感情だろう。
2番サビ、ラストのサビ

君にも届くだろう 離れていたって大丈夫だよ/
想い続けていれば きっと 会えるから

については、来ない選択をした方への気持ちの表れにも感じるし、このライブが終わってしばらく生のライブがないなと感じている人へのメッセージにもとれるし、意味がたくさん付けられてしまう。メンバーにとってもファンにとっても、ライブというものをどれほど大事に思っているかが示される気がするので、この曲を最後にもってくることに大きな意味を感じざるを得なかった。

3回目公演のときには、この後、田淵、鈴木がいなくなってしまうから、2人の姿を見られるのはここで最後なのだと思いながら見ていた”今日が今日で続いていきますように”というフレーズは、斎藤と田淵のハモリであるが、鈴木も口を大きく動かしながら歌っていた。その3人には、バンドをやっていること、ライブをやっていることへの喜びからくるものであろう生き生きとした表情が浮かんでいた。
そんな3人が揃った最後の姿に私の目からは涙がこぼれ落ちたのだが…。

感想と考察

今回のライブは60分間という縛りがあった。観客を気遣ってくれての判断だが……。
その縛りの中でどれだけ多く曲が出来るか?というのを考えてくれていると思う箇所がいくつかあった。
例えば、開演のアナウンス終わってすぐ斎藤が歌い出すこととか、「harmonized finale」終わってステージから去るのが斎藤だけであることなど、演奏以外の演出を削っていることが挙げられる。そうやって、60分間のうち、演奏している時間の割合を極限まで増やしていた。
そんなUNISON SQUARE GARDENだから、短いライブでも大満足だった。

そして、ガイドラインに沿って行われるライブだとしても、ライブは楽しいのだということは変わらない。それはステージ上のメンバーが1番体現していた。
相変わらず田淵、鈴木が向き合うと音が大きくなるし、斎藤のギターを弾きに行く田淵がいるし、斎藤の手癖も激しかった。普段通りの3人の姿を見ることに「生存確認」という大きな意味が達成される。

総じて、特別な演出ももちろんあるが、普段通りだったという印象だった。

個人的な感想を言うと、私が投票した3曲は今回のツアーまでで全て演奏されたことになる。

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あとは、「harmonized finale」と言ったら私でしょ?くらいのハモナイヤクザであるため、大きな意味をもたせて今回のセットリストに入れてくれたのは本当に幸せでした。こんな嬉しいことはないです。
関東に住んでいますが、大宮には行けないので、これで恐らく、今年の生のライブ納め。
色んなツアーの仕掛けやアイディアが次々と出てきちゃうUNISON SQUARE GARDENの来年以降も楽しみである。

LIVE (on the) SEAT
2020.10.14、15@東京ガーデンシアター
1.クローバー
2.フルカラープログラム
3.フィクションフリーククライシス

4.誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと
5.セレナーデが止まらない
6.世界はファンシー
7.君はともだち

8.夏影テールライト
9.Phantom Joke
10.徹頭徹尾夜な夜なドライブ
11.ライドオンタイム
12.harmonized finale

衣装
斎藤→福岡シャツ、札幌シャツ、広島シャツ
田淵→ズボン新しくなった気がする。黒いスキニーに近いピッチリ感
鈴木→黒っぽい首元Vネックのシャツ、アウターは形一緒という衣装に変更。15周年終わったしね。